SUPPE:Mozart Incidental Music | チーフ・エディターのブログ

チーフ・エディターのブログ

音楽配信の仕事上年間クラシック中心に毎年1,200枚ハイレゾの新譜を聴く中で気になったものを1日1枚。

Janacek Phil. Dario Salvi (Naxos) 96Khz/24bit

19世紀を通してウィーンで活躍した作曲家スッペ(1819-1895)はウィンナオペレッタの父と呼ばれて多くのオペレッタと序曲を残しているが今では僅かな曲を除いて演奏されることもない。それでも『軽騎兵』だけは有名でカラヤン も録音を残したり、2020年のニューイヤーコンサートネルソンが取り上げていた。

 

このアルバムではIncidental Musicと書いてあるが、これは劇付随音楽のことで舞台劇の背景として付けられている音楽全般を指す。映画に付けられているものは映画音楽と言うけれどもIncidental Musicのひとつ。

 

この劇は1854年モーツアルトを題材にした舞台劇にスッペが曲をつけたもので、モーツアルトの有名な旋律を巧み?に取り入れてスッペが作曲したもの。特に序曲は次から次へと有名曲が出てくる。また、当時の聴衆の好みなのだろうが大規模化していくオーケストラを豪快に鳴らすように作曲している。レアものを積極的に紹介するNAXOSらしいアルバムだなあという感想。面白いかどうか聞かれれば面白いと言える。恐らくこういう形での録音は世界初だと思う。

裏面にはアルバムジャケットの立っているスッペとモーツアルトの格好をしている19世紀の役者の合成写真は指揮者のDario Salviが自分で作成したと書いてある。

2022-957

 

via Classic Music Diary
Your own website,
Ameba Ownd