最近目にした、新生児の名前ランキングで「はっ」とした。
男の子の2位に、女の子の5位に
こんなの、けいおん!じゃろがい!
このランキングを発表したベネッセによる考察ではNHKの連続ドラマの影響がどうとか記してあったが、そんなワケは無い。コレは紛れも無く『けいおん!』に魂を捧げた同志による、熱いパトスが具現化してしまったに違いないと主張したい。

『けいおん!』を一躍メジャー作品に押し上げたのはアニメである事は周知の通りだが、そのテレビ放送は2009年〜2010年。翌年に映画化を果たした頃合いを考えれば、当時主にミドル〜ハイティーンだった信徒の結婚適齢期としても整合性は高い。
同ランキングで2018年の5位には
がランクインしていることも踏まえれば、益々信憑性が高まるというもの。

疑問も解消しておこう。
こうなるとは?と発想するのは当然だが、調査を進めた2009年までにそのどちらの名前も無かった。
ではやはり『けいおん!』説は妄言なのでは?などというのは早計で、そこはオタクの気質というのを充分に考慮しなくてはならない。

そもそも子供にアニメキャラの名を用いるなど、正気の沙汰ではない。こういう体裁を保つ事にオタクほど敏感であり、結果、より世間バレしない形で愛を表現することに行き着く場合が多いのだ。
例えば「ドラゴンボール」が好きとして、子供に悟空と命名するオタクがいるか?否。この場合はヤジロベーチャパ王を用いるのが正しいオタク。ド直球に主人公キャラの名前を使うほど、僕らは社会に対して堂々と生きてはいないのだから。こうした心理が『けいおん!』に反映され、主人公や準天使がランクインしていないというワケ。

これは『けいおん!』に次ぐ“心の支え”である「ロウきゅーぶ!」でもやはり、同じ現象が確認できたことも興味深い。2009年のランキングをご覧いただこう。
女の子の10位に、ひなた・愛莉の名前が!
「ロウきゅーぶ!」アニメは2011年と2013年に放送されたものであり、それより前の2009年ランキングと相関は無い点が『けいおん!』とは異なるが、原作であるラノベは2009年の2月より出版されていることから、こちらの影響を色濃く受けたものと推測できる。つまり、間近に出産を控えたオタクが「ロウきゅーぶ!」に感銘を受け、自らの子に天使の名を襲名させたものだということ。
『けいおん!』で見られた名付けまでのタイムラグの無い点については、そもそも作品自体の知名度が一般レベルに達していなかった事。また2000年代から急増したキラキラネームの社会的ブームもあって、名前に個性を持たせる事の混乱期だったことが要因と考えられる。「キラキラネーム」という俗称が誕生したのが2010年だと言うことも踏まえると、その前後が冒険ネームのピークだったとも想像に易い。

何が言いたいかと言うと。
2020年現在に11歳のひなた・愛莉たんがリアルに多く存在しており、小学生5年生。来年には「ロウきゅーぶ!」の設定となる小6に達するので、今からミニバス界に注目しておく必要があるということ。
オタク起源説が正しければ一定の確率で捕捉できるはずで、自らの検証を裏付けられる。そしてその存在が確認できた暁には、かつてない絶頂を味わうことができる気がしてならない、そんな未知への期待だけで興奮できる。

同様に『けいおん!』視点では今から15年後くらいの高校学園祭でりっちゃん、ムギちゃんの存在を確認するのがマストで、中期的な将来目標としていい感じだ。その頃には60近くにもなる自らの年齢にブルッとくるが、ロンドンでタクシー運転手となり事前待機しておくのも熱いかも知れない。

リア充情報ひとつからもこのように妄想しお腹いっぱいなので、オタクはコスパがいいなと思ったり絶望したり。