久々にブログ書きに来ましたよー
12人の怒れる男と女~2016REMIX(仮)~
皆々様の、おかげをもちまして、無事に幕を閉じることが出来ました。
心より御礼申し上げます。
さて、ご存知の方も沢山いらっしゃると思いますが、劇団PIS★TOL主宰であり、SAME∞LINE PROJECTの企画者である小川信太郎が39歳という若さでこの世を離れました。
ちょうど、今日で1カ月です。
悲しんでる暇も与えてくれなかったからさ、今日は書かせてもらいますよ。
えー、信太郎さんとは、僕が22歳くらいの時にはじめてご一緒させていただくようになりました。
そして、26歳くらいの時に当時の劇団ブギ★ウギに所属したんですね。たしか。
ブギ★ウギに入ってからというもの、溢れんばかりの愛情を僕に注いでくれました。
いろんな可能性にチャレンジさせてもらいました。また、いろんな闘いも一緒にしました。
ブギ★ウギの解散が決まり、劇団PIS★TOLの旗揚げまでにカウントダウンアクトと名を打ち3公演ありました。そのうち、2つ目の作品、上田郁代プロデュース『ヒキガネ』に僕は参加しました。
郁さんにお話をいただいたのですが、どうしてもその期間、やりたいことがあって最初はお断りしたんです。で、信太郎さんがしばらくして出てきて言いました。
小川『僕の一生のお願い聞いて』
なんだろうな。厄介だ、こういうのなんて答えれば正解なんだ…て僕は考えました。
仲村『出来る範囲でなら、もちろんです!なんですか?』
早く内容を知りたい…
小川 『聞いてくれるの?』
という脅迫が来た(笑)
仲村『出来る範囲で』
防御の態勢をとる。
小川『本当に?』
と、出来る範囲と言ってるのを理解しているのか?と思う脅迫が続く(笑)
仲村『はい、なんですか?』
と、開き直る。
小川『ヒキガネ出て』
だった。
そんなこんなで、小川信太郎の一生のお願いを聞き、これからは悠々自適にいけると少し思っていた。(笑)
それからブギ★ウギの解散公演か。
色んなことがありました。これは、文字に出来ないな。割愛。
まぁ、解散公演が終わり、小川のはからいで、ブギ★ウギメンバーだけの旅行に行きました。
その数日前、劇団PIS★TOLに入るのか、入らないのか。信太郎さんから連絡がありました。
そう、僕は解散公演が終わるまでそういう返事は出来ませんと言い張っていたのです。
僕は、30歳になる節目でもあり、ずっとお世話になった座長に感謝しつつ、これからは一度振り出しに戻ってやっていこう。つまり、信太郎さんから離れようと決心し、旨を伝えました。
すると…(笑)
はい。
一筋縄ではいかず、僕も一度つばを飲み込みました。
で、解散旅行で時間作ろうって、なったんです。
夕食をみんなでして、自由時間。
僕は風呂へ
身体を洗っていると、信太郎さんも風呂へきてしまった(⌒-⌒; )
少しきまづい空気が流れる二人きりの大浴場。
二人がそれなりの距離をとって湯船に入ると、仕掛けてきたのはもちろん信太郎さん。
『さぁ、じゃあ話すか。』
そう言った。
しばらく話し合った。言いたいことはほとんど言ったと思う。優しく聞いてくれました。
また、色々あったけど割愛。笑
こうして僕は劇団PIS★TOLの一員になっていったわけです。
結局、僕も自分で入るとも思ってもいなかったから、旗揚げも参加できなかった(笑)
本当にごめんなさい、信太郎さん。
それから、2015年11月旗揚げ。東京、京都、沖縄と。で、信太郎さんは体調が悪化していき打ち上げも行けず沖縄で入院、帰ってきてまた入院。
ようやく、退院すると年末に『よろきん』の旗揚げの演出が待っていた。正直、きつそうだった。
4月、よろきんの続編が始まる。『憧憬新道』だ。信太郎さんは、この頃にはだいぶ、調子が良くなっていたように感じていた。
そして。よろきん第2弾『憧憬新道』は僕も信太郎さんも手応えを感じていた。
同時に俺の活躍をすごく喜んでくれてもいた。
『大輔は俺が10年手塩にかけてきたんだ』
居酒屋の離れた席から聞こえた。
『お前が、真ん中でしっかりやってるの見て、泣いた』だってこいつ昔は本当にしょうもないやつでさ…と共演者に話したり。
『大輔、本当大きくなったな、俺嬉しいよ。』
他の出演者もいる中で、抱きしめられた。
身内で恥ずかしいからやめてくださいって言いましたけど、全部本当に嬉しかったな。
だって、俺はなんだかんだ、あなたに褒められるのがなにより嬉しい甘ったれなんです。
信太郎さん、本当これからだったのに。
俺だって。
もしかしたらちょっと、わかってたのかな?
よろきんの演出が終わり、『12人の…』が待っていたが、その間にもう一本仕事を入れた。
信太郎さんは言っていた『退院してから、この身体がどこまで行けるか試してみたい』って。
僕はどうしても都合がつかず、プレイヤー小川信太郎の最後の勇姿を観に行けなかった。
『絶対、観て欲しかったのにな』
そう言っていた。
本当ごめんなさい。
あー…。
あなたと最後の打ち合わせをした来年末までのスケジュールや、あれも、これもやりたいねって話したこと。ひとつづつ、愛情込めて、時折あなたを思い浮かべながらPIS★TOLメンバーと実現していきますからね。沢山のお客様に、沢山の客演さんに、劇団員に喜んでもらえる劇団PIS★TOLにしますからね。
まだまだ微力でごめんなさい。
これからあなたが、残してくれた演劇地獄(笑)を、あなたに育てもらった小川イズムで、ただ前を向いて走り続けます!
これからも、仲村贔屓の小川信太郎でいてください。(笑)
僕の演劇、半分は、小川信太郎で出来ています。
最大限の愛を込めて…NO ACT★NO LIFE