グラン・ブルー
監督: リュック・ベッソン
出演: ロザンナ・アークエット、ジャン=マルク・バール、ジャン・レノ
製作年度: 1988年
実在するダイバー、ジャック・マイヨールをモデルとして、素潜りでどれだけ深く潜れるかという
「フリーダイビング」の記録を巡る男達の友情と、その男を愛す女の物語。
なんだけど。
これは・・・。
見る人によって、いろんな感じ方をする作品じゃないかなぁ。と思いました。
男のロマン、友情そして愛。
ベッソン監督は、この中に何を描きたかったんだろう。
何を主題としたかったんだろう。
私は、それに触れることができたんだろうか?
そこが不安なくらい、恐らくこの作品に描かれたこと以外のことに反応してしまった気がします。
私がこの作品で強く感じたのは、愛。
それも、孤独によって確立されたであろう愛情飢餓感です。
母に捨てられた、主人公のジャック。
唯一の肉親である父も子供の頃海で失い、家族の愛を知らずに育ちます。
彼は「イルカ」を自分の家族として愛し、ますます海を自分と同化します。
そしてそんな彼を愛してしまう、ジョアンナ。
愛されることを知らないが故に、人を愛することを知らない彼を愛してしまうことで、
彼女はとても苦しみます。
私はこのジャックに、髪結いの亭主
のマチルダに似たものを感じました。
でも、それと違うのは、そこに「海」が存在するということ。
この作品の中で、「海」は男の生き方の象徴として描かれていると思います。
「海」に自分の夢を感じ、貫き、そしてそれを何よりも大切にする。
それが男の生き方であり、ロマンであると。
同じ「海」を愛する男として、沢山の愛に囲まれて生きた男エンゾーと
このジャックと、相反する二人が出てきます。
私はどちらかといえば、エンゾーの方にロマンを抱いた男の生き方を感じたかな。
ジャックにはもっと不安定な何か。
海を愛してしまった理由。海に何を求めていたのか、誰も愛することができないから、
結果として心が海に向かってしまったというか。
彼の生き方、海に対しての思いの中に、そんな細くて、不安定な何かを感じて、
とても悲しく、辛かった。
そして、そんな人を愛してしまったジョアンナ。
最後の「私はここに存在するの!!!」のセリフが、辛すぎる・・・。
自分以外の人に、自分を解放することの難しさ。
信頼関係なんだと思うけど、これがどれほどに難しいのか。
そして、心を開いてもらえない辛さ。
両者の抱える辛さが・・・悲しい。
なんて、監督はこんなことを言いたかったのではないだろうな。と(笑)
ってか、全然まとまってないですね。
感じたことを文章にするのがすごく難しい作品でした。
あ、これだけ書いておきながら、海の青がとても美しく、印象的な作品だったんですよ。
終わり方は賛否両論・・・だろうけどね。
男のロマンを感じたい人、美しい青を感じたい人にオススメです☆
