ここんところペット業界で《遺伝子検査しています》
って、フレーズが目に付くようになった。
と、同時に《遺伝子検査しません》とのかたくなな組織もある。
10年程前には驚きのクローン動物も、今では平然と暮らしに溶け込んでいる。
もはや、イイもワルイもない。
とんでもなく長生きのペットがいたら、
その子はひょっとして…
そうなのかも…
ところで、《遺伝子検査》って、何なの
買い物ついでに寄ってみた、Pet Plusさん
ショーウインドーの内でコロコロ転がる子犬&子猫の表示プレート
に並んで、ある…ある…このマーク
ほ~、本当にやってるんだ~
※当たり前だけど
Pet Plusさんでの検査はその個体特有の数ある遺伝性疾患
のうち最も重症度の高い1種類だけを行うそうだ
ハッ1種類だけ
それでも生死に関わる疾患が防げるのなら大きな一歩
そこで思った
「産まれた個体一頭づつに1種類だけ検査してるよりも親犬親猫に複数種類検査した方が合理的じゃない?そう思いませんか」
スタッフさん「…そう思います…」
だよね~
検査をして対象となる遺伝子が「クリア」か「キャリア」か
「アフェクテッド」かを判明させるという
え~!どの子も「クリア」であることを証明してるんじゃないの
そして「クリア」も「キャリア」も「アフェクテッド」もすべて販売するという
「キャリア」や「アフェクテッド」を販売しても大丈夫なの?
キャリアは遺伝病は持っているけど発症はしないので問題はない。
※しかし、繁殖に使うのは要注意らしい
アフェクテッドは遺伝病発症の可能性はあるにはあるが、必ずしも
発症するわけでもない。
なので繁殖する気はなく、発症リスクを理解した上で≪それでも欲しい≫という方には販売をする
何だって
ここでいう遺伝病とは致死性か重症度の高い疾患のことでしょ。
そんな思いっきり過酷な状態を≪それでも欲しい≫という善意(※私の解釈ね)に甘えていいの
もちろん、アフェクテッドの個体であっても幸せな暮らしを送らせてあげなければいけません。
でも、それは不適切な繁殖をした企業側がとるべき責任であり命に対する誠実でしょうに
これってさ、
≪遺伝病のない世界へ≫の企業スローガンに離反していない
「クリア」「キャリア」「アフェクテッド」の遺伝形質は販売価格には反映されない。
そして、一年以内の発症に対しては補償があるとの事
遺伝性疾患の発症時期は一年以内と限られていないよ。
せめて、アフェクテッドには一生涯補償があって当然じゃないの
販売不能になったアフェクテッドはブリーダーに戻すこともある。
その後の子犬子猫の行く末は関知していない、との事
うまくいけば販売して利益とし、うまくいかなければ返品するのか
おい…おい…
Pet Plusさんの倫理はどうなっているのか
ここから質問替えた
こっちのトイプーとあっちのトイプーの値段にずいぶん差があるけどどうしてなの?
月齢によるところと、容姿の違い。
サイズが小さくて、お顔が丸くて、マズル(鼻)が短い子は高額でも
すぐに売れちゃうんですよ~
どこのペットショップも同じこと言ってるわ。
鼻が短いということは呼吸器系の健康被害にもつながるという事なのに…
≪犬の遺伝病ネットワーク≫代表を務める今本成樹獣医師によると、遺伝疾患は10年前およそ400個から現在730個に増えているという。
このように新たな特徴を強調したブリーディングが続くことで
更なる新種の遺伝病が発生するのではないだろうか
ところで、この子達の繁殖場や親犬の情報を画像とか映像とかで知りたい。
購入が決まれば、出来る範囲で可能ですよ
購入前でないと購入できませんよ
それなら、直接ブリーダーさんからお求めになればいいんじゃないですか、ウチはそういう事はやっていませんから。
そうですか…
それならコチラでは購入できませんね~
どうも…
終わり
所感 う~ん、そういうことか。
Pet Plusさんの「遺伝子病検査済」とは安心安全を保証するわけではないのね。
遺伝子疾患は人が動物に特定の能力や容姿を強く求めることで生み出しているわけ。
だから、お客の要望に迎合する商業的なブリーディングではなく、
動物種を尊重し心も体も健全を目指すブリーダーさんと巡り会いたいものだ。
米国で活躍する西山ゆう子獣医師によると≪アメリカでは遺伝病はペット保険の対象外となるため、遺伝病を避ける等関心が深い≫という。
結果、消費者教育にもなっている、とのこと。
素晴らしいシステム
現在、≪人と動物の共生センター≫と≪犬の遺伝病ネットワーク≫等が共同して優良ブリーダー情報の開示をするべく、ペットショップの評価制度を策定中という。
ペットショップで健全なペットを迎える際の有効なガイドになることを期待しています。
他のショップの遺伝子病検査はどうなんだろう
と、その前に全国各地で暖かな手を首を長~くして待っている
保護犬 保護猫
を迎えてあげたいよね