"君はいつも甘い香りがするね"

走る事に疲れたら…
道に迷い疲れたら…

睡眠薬をあげるから
ゆっくり休みなさい
そう、ゆっくりと…
君は言う

眠る事に疲れたら…
眠る事にも疲れてしまったら…

閉じた瞳が開かないの
眠らずに生き続ける心は
痛みを覚えている
傷を負うのが怖いんだ
君は言った

君は一粒のラムネを僕に差し出した
「魔法の薬だよ」
「勇気を出して飲んでみて」

言いたい事も言えずに
信頼なんて生まれないから

何も動かないままで
栄光なんて手に入らないから

頭じゃなくてカラダで感じなきゃ…

"ソーダの味がする"

僕はラムネを噛み砕く
心がシュワシュワ痛み出す
一粒の涙と共に飲み込んで

君は笑いながら
ラムネを何粒も飲み込んだ

「全て飲み込んで」
「全て飲み込んでしまえるモノだから」

2005.3