三島由紀夫の遺作「豊穣の海」は
仏教の「唯識思想」を土台にしている。
これは人間は正しくものを見ることが出来ないという思想
何のために生きているかわからないから
いきていられるんだわ
欲しいものが手に入らないという最大の理由は
それを手に入れたいと望んだからだ
崇高なものが現代では無力で
滑稽なものだけに野蛮な力がある
✨天才というのは源泉の感情だ
そこまで掘り当てた人が天才だ✨
そもそも男の人生にとって大きな悲劇は
女性というものを誤解することである
生まれてきて何を最初に教わるって、
それは「諦める」事だよ
三島由紀夫
信じるところに現実があるのであって
現実は消して人を信じさせる事が出来ない
✨信実とは決して空虚な妄想ではなかった✨
死と隣り合せに生活している人には
生死の問題より一輪の花の微笑みが身にしみる
人間のもっとも悲痛の表情は涙でもなければ
白髪でもなし、まして眉間の皺ではない
最も苦悩の大いなる場合、人は黙って微笑んでいるものである
私は何もしりません
しかし伸びてゆく方向に陽があたるようです
(パンドラの匣)
民主主義の本質は、それは人によって色々に
言えるだろうが私は、
「人間は人間に服従しない」あるいは
「人間は人間を服従出来ない、つまり家来にする
事が出来ない」
それが民主主義の発祥の思想だと考えている
太宰治
⬇︎
太宰治について、一度でも、その人となりと文学に触れたことのある人は、彼の深いところに存在する光と闇に魅せられ、まるでブラックホールなかに吸いこまれるような眩暈を感じるのではなかろうか。
あるいはまた、三島由紀夫のように、自分の内面に、あまりにも太宰的なるものを発見してしまった人は、かえって太宰に対する嫌悪感を露わにするかもしれない。いわゆる『近親憎悪』である。
太宰のように、さまざまな『人間性の神秘』をまとった人物を理解することは至難の業である。この論考も、そのような限界を意識したうえで企てられたものである。」(本書「はじめに」より)