ことばの物語
≪ひー火(部首)≫
火は燃えたつほのおの象形。
火が漢字の下になるとき(脚)は多く「灬」の形を
とり、連火、列火と呼びます。
火を意符として、火を用いる道具の動作や、火
の性質、作用などに関する文字ができています。
火中の栗を拾う
他人の利益の為にあえて危険を冒すこと。
これは漢語のようですが、実はフランスのラ・
フォンテーヌの『寓話』からであります。
<猫が猿におだてられて、囲炉裏の中で焼けてい
る栗を拾って猫が大やけどしたと。>
【もえさかる火】
炎ーもえる・ほのお・エン
火を重ねたもので、もえあがるほのお。
炎上(えんじょう)
火がもえあがる。やける。
日本においては、特に宮殿や社寺なとの大建築物の
火炎をいうと。
炎帝(えんてい)
中国の伝説の神で神農として知られています。
農業、薬学、医薬を伝え、商業を教えたことから
商業の神さまでもあります。姿は脳と四肢を除い
て透明で、内臓が透けて見えたと。これは、人に
毒物を知らせるためで、毒物を食べるとその毒が
害を及ぼすところが黒くなったといいます。
あまりにも多くの毒を試したので、その毒で死ん
だといいます。
(おもしろいですね)
焱
何と読む? ひばしら・ほのおであります。
火火火と3つも重なると、これは大変な大火事で
すね。
燃ーもやす・もえる・ネン
「然」は、犬に「月=肉」に「灬=火」。生贄とし
ての犬の肉を火でやくで「燃」の原字。然が「し
かし」などに用いられるようになり、区別するた
めに火を付したもの。
ちなみに「炙=あぶる」も、火の上に肉を置いた字
形であります。
燃犀之明(ねんさいのめい)
物事の本質を鋭く見抜くこと。見識がすぐれてい
ること。
<ある男が化け物が出るという淵の深さを測るこ
とにした。その時、サイの角を燃やして水底を照ら
すと良く見えるという話を聞いて、そのようにする
と本当に水底の奇怪なものを見ることができたと。>
焼ーやく・やける・ショウ
「堯=高いという意味」に火で、火を高く上げる、
やくの意味。
焼眉之の急=焦眉の急
非常に差し迫った危険や急務。主に焦眉の急と書
く場合が多い。
焼酎(しょうちゆう)
焼けるように濃い酒ということですね。
爆ーやく・バク
「暴=あばれる」で、火がはじけるの意味。
爆竹(ばくちく)
昔は竹筒に火薬を入れたところからで、鬼(ものの
け)を追うために用いたものであります。
焚ーやく・たく・フン
火で林をやくの意味を表す。
焚舟(ふんしゅう)
舟をやく。川を渡ってから船を焼き捨てて、再び戻
らないという必死の覚悟を示すこと。
焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)
秦の始皇帝が丞相の李斯の建言でによって儒家の
経典を焼き、儒者四百六十人余りを穴埋めにした
という。
燎-かがりび・リョウ
尞は「火の上に組み立てられた木と飛び散る火の粉
の象形」で、かがりび、てらすの意味。
燎原火(りょうげんのひ)
野原を焼く火で、ひが野原に燃え広がるように勢い
が盛んなことで、特に悪事や禍乱のはびこるさまを
言いますと。
悪事千里を走るならぬ、千里にひろがるでありま
すね。
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
ことばの事典(講談社/日置昌一・日置英剛)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
