精霊たちーハガキ大ペン画  | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

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絵の中の象徴

 

 

ダヴィット描く『ソクラテスの死』

 

 

ダヴィットの絵で有名なのは、

アルプスを越えるナポレオン

  あの、馬に乗って、赤いマントをひるがえした、

  ナポレオンの騎馬像。

皇帝ナポレオンと皇后ジョセフィヌの戴冠式

  この絵はとてつもなく大きい。

  縦629㎝×横929㎝

   相当な大きさである。

 

何故このフランス革命の時代に、ソクラテスの死か。

この当時、不当とも言える裁判で有罪判決を受け、友人たちの勧めが

あったにもかかわらず、逃亡することなく、毒にんじんを呑んで死んだ

ソクラテスが革命児の英雄的行為の理想とされていた。

 

ここで、ソクラテスの死について、少し調べてみる。

 

ソクラテスの哲学の根本にあるのは、デルポイの神託所の門に書かれ

ている言葉にある。

一つは「汝自身を知れ

もう一つは度を超すなかれ」である。

 

「最も優れた賢者はソクラテスである」という神託を、「なぜ私か」

 

と、この疑問を解決すべく、ソクラテスは賢者といわれる者たちに、

さまざまな疑問を投げかける。

その結論が、何も知らないということを、自分は知っている。

すなわち「無知の知」であった。

質問攻めの中、無知を暴かれた者たちは、腹の煮えたぎるような

憎しみを覚えた。

  

ソクラテスを信奉する若者たちが増えるにしたがって、

アテネの神以外の神を若者に吹き込んで、

堕落させているとして、訴えられた。

 

最終的に判決が決まった以上、国家の法に従うべきだとして、

 

毒にんじんを呑んで刑死するのである。

 

さて、本題の絵の象徴に入ってみよう。

 

パイドン』に描かれたソクライスの死の場面から引用されている。

ソクラテスは死を恐れることなく、

無造作に毒杯を手にしようとしている。

魂の不滅を説きながら、「何故悲しむのか」という。

魂の不死を信じるソクラテスには、死は恐れるものでも、悲しむもの

でもはない。

 

次回からは、西洋美術解読辞典勉強していこうと思う。

興味のある方は、一緒に勉強して、ちょっとした機会に、

俺は知っているぞと自慢してみてください。

 

いずれにしても、全て作り事。

あまり真剣にならず、知を愛する、知的遊戯を楽しむと考えると、

退屈しのぎとなると思いますよ。

 

豊臣秀吉の辞世

 

露とおき 露と消えぬる我が身かな

難波のことも 夢のまた夢

 

露と落ち 露と消えにし我が身かな

浪花のことは 夢のまた夢

 

  二通りある。私は最初のが好きです。

 

明日ありと思う心の仇桜

夜半に嵐の吹かぬものかわ

                      親鸞

 

 

今日一日 幸運でありますように

 

            誤字脱字ご容赦ください。

 

2015.3掲載再考