京都市のお客様より、戦時中のガラス乾板5枚のデジタル化・写真修復をご依頼いただきました。乳剤が剥離した貴重な写真原板を、高解像度スキャンと手作業で丁寧に復元した事例をご紹介します。
お客様からは、次のようなお問い合わせをいただきました。
「ガラス乾板のネガをデジタル化したいと思っています。ホームページで同じような修復事例を拝見し、とても丁寧に修復されていると感じました。また、京都の会社なので安心してお願いできると思いました。」
このようなお言葉をいただき、大変嬉しく思いました。
後日、ご来店いただきガラス乾板を拝見すると、全部で5枚のガラス乾板と当時のプリント写真が添えられていました。
写されていたのは戦時中のご家族や当時の京都の風景。
しかし、長い年月の中で写真乳剤(感光剤)がガラスから剥離し、画像がほとんど見えなくなっているものもありました。
特に1枚は乳剤が全面的に剥離しており、一般的には修復が難しい状態でした。
それでもライトテーブルで慎重に確認すると画像情報を読み取ることができたため、「5枚とも修復可能です」とお伝えし、ご依頼をいただきました。
修復では、高解像度フラットベッドスキャナーによるデジタル化だけでなく、乳剤面からデジタルカメラで撮影を行い、スキャンでは取得できない画像情報もできる限り記録しました。
その後、一枚一枚手作業でネガからポジ画像へ変換し、シミやキズ、色ムラ、乳剤剥離による欠損部分を自然な仕上がりになるよう丁寧に修復しました。
一番劣化の酷かった一点の修復を紹介します。
剥離が酷かったガラス看板のスキャン画像と撮影画像
スキャンはガラス面から行い、撮影は乳剤面から行うため、画像は 反転します。
修正後の画像
※残り4点の修復後、詳しい内容はHPの実例ブログにUPしております。
納品後、お客様からいただいたお言葉がとても印象に残っています。
「先祖がいてくれたから今の自分たちがあります。感謝の気持ちを込めて、この写真を復元したいと思いました。」
この言葉を拝見し、私たちも改めて写真修復という仕事の意味を考えさせられました。
ガラス乾板は、単なる古い写真ではありません。
その時代に生きた人々の暮らしや家族の記憶、そして地域の歴史を伝える、一枚しか存在しない貴重な記録です。
年月とともに乳剤の剥離やガラスの劣化が進むため、状態が悪くなる前にデジタル化して保存することをおすすめしています。
株式会社朋成では、ガラス乾板の状態に合わせて、高解像度スキャン・デジタル撮影・長年培ってきた手作業による写真修復を組み合わせ、一枚一枚丁寧に仕上げています。
大切な写真やガラス乾板を未来へ残したいとお考えでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。
これからも、一枚の写真に込められた想いを大切にしながら、皆様の大切な思い出を未来へつなぐお手伝いをしてまいります。


























