札幌とは、1月半ばにさようならした。
転勤で、今度は大阪在住。
前に書いたが、札幌で店長になるという話もあった。
・関西初進出で大型の店舗、そのオープニングの管理職をやるか
・前の店長が伸ばしに伸ばした売上を保つという使命の小型店の店長をやるか
という選択肢で、前者を選んだ。
一応、今は無事にオープンし、滞りなく営業している。
オープン前の準備期間で、
数え切れないほど面接をして、30人近くのアルバイトを採用した。
自分が面接、選考して採用に至ったアルバイトは、かわいいものである。
(念のため付すが、顔が、とかではない!)
競合店の体制に嫌気がさして辞めた子、
ニート生活からの脱却にうちを選んだ子、
夜職を辞めたくて昼の仕事を探している子...、
十人十色である。
その中の一人。
うちはそもそも憧れの対象になるような業種ではないのだが、
「ここ(この業種)で働きたいんです!」と言った子。
同業他社のアルバイト応募を「中卒」という理由で蹴られ、
また別の競合他社で採用されるも系列の別店舗に配属されて「違う」と辞め、
それでも諦めずうちに応募してきた子。
「なんでこの業種で働きたいんですか?」と聞くと、
「やることいっぱいで忙しそうだから!」と答えた子。
大阪には引っ越してきたばかりで、
理由は彼氏が大阪にいるからだ、と言っていた。
その時は、はいはい良かったね、て感じだった。
風向きが変わったのは、準備期間もピークに差し掛かり、アルバイトの研修が始まった頃。
面接やその後のもろもろの時に見せていた陽気な感じとは打って変わって、
どう見ても元気がない日があった。
とは言え、まとめて何人も研修をしている環境では、一人の様子に気を割く余裕もなく、
その子がうまくできなかったことに対して「またがんばろう」くらいの感じで済ませた、と思う。
その次の出勤の時だった。
「彼氏に浮気されてしまって、とても働ける状態じゃないです」という旨のLINEがあった。
恐ろしく忙しい時期だったのもあるので、もし相談したのが他の社員なら、軽くあしらったのではないか。
そういう面倒を持ち込むやつは、どちらにしろ続かない、と考えるのではないか。
ここが分岐点。
知ってか知らずか(知らずなんだけど)、彼女が相談した社員は浮気(サレ)の大御所だった。
下心とかなしで、
思えばこの時から感情移入していた。
心からの「その気持ち分かります」。
そのことに関しては、悲しいほどベテランなのだ。
その次も欠勤。
その時には、LINEの通話で連絡があった。
「浮気されて以降、発作的にパニック症状が出てしまって、働きたいのに体がついてこない」という話だった。
何度も言うが「気持ち分かる」ので、
まずは心を整えて、働くのはそれからでいい、というようなことを言ったと思う。
このまま飛ぶかもなー、というパターンもよぎったが、
繰り返し「働きたい」と言っていたのが印象的で、それは嘘とは思えなかった。
多分なんだけど、
この一連の流れにおける「理解者ムーブ」が、
良くも悪くも彼女に刺さってしまったんじゃないか、と思う。
何となく、「よく思われてるっぽいな」と感じる場面はあった。
とは言え、もう、あと1年ちょっと経ったら40になるおじさんである。
明確にアラフォー男性。
他の社員たちから、
・あの子お前のこと好いてるぞ
・◯◯さん(自分)のことばっかり話してますよ
・他の子がお前と話すだけで不機嫌になるからめんどくさがられてる
と言われても、そう簡単には釣られないクマー。
しかしそれも段々信憑性を帯びてくる。
本人からのアプローチが強くなってきたのだ。
「◯◯さんがいるなら飲み会いきます!」くらいのジャブから始まり、
具体的な文言は避けるが、LINEのやり取りの中でもかなりストレートに近い言葉が飛んできている。
しかし、対する自分は、
東京の失敗、札幌の失敗で慎重になっている。
ストレートな言葉をくれても、逃げの一手、
良さげなシチュエーションでも、逃げの一手。
嬉しいくせに、真っ直ぐ向き合えないでいる。
このまま40を超えて、その後の人生でこんな風に自分に好意を向けてくれる人が二度と現れるだろうか、
と考えると、何がどうであれその気持ちに答えるのが一つの正解なのでは、とも思う。
それでも、もっとインファイトのアッパーみたいのを打ってくれるまでは、距離を見続けるのだろう。
難しい。