新卒ちゃん問題に進展があった。
(マネージャー曰く)
前回の話し合いで、新卒が「12月くらいを目処に退職を考えていた」という旨を申し出て、「それなら、もはやここでは働きづらいだろうし無理に12月までいなくていいんじゃない?」という流れで退職を勧め、新卒が頷いた、という話だった。
それが、後になって「不当解雇だ!」と本社人事部に訴え出たというのだ。私はまだ働きたかったのに!という言い分らしい。
今日、改めて話し合いが設けられたのだが、新卒の言い分を聞いた結果マネージャーも「一理はある」と思ってしまったようだ。
しかし、前回の話し合いで退職が仮決まりする前、「副業(スナック?)はバイトが勝手に言い出したことで真実ではない」と新卒は主張し、「じゃあしてないんだな?」とマネージャーが聞くと「してません!」、「誓える?」には「誓います!」と豪語していたらしいのだが、退職が仮決まりした後「退職が決まった上で腹割って話して欲しい。改めて聞くけど本当に副業はしてないの?」と聞くと「本当はしてます」と開き直ったという。
ホスト狂いで借金100万を抱えているという話もあったのだが(これは本人のプライベートなので直接関係ない話ではあるのだが、それが原因で副業をして、副業が原因で遅刻を繰り返しているならば話は別だろう)、これを今回の話し合いでは「してません!」と否定しており、なぜかマネージャーは信じたという。
結果、新卒は近隣にあるもう一つの店舗に異動、というのが着地点となった。そちらの店長は人事力が評価されて出世した川崎出身の元ヤンだ。
その店長に一旦任せてみる、ということだった。
「一方(バイトたち)の意見だけを聞いて多数決的に新卒が悪いと決めつけてしまっていたところがある。新卒の言い分も信じてあげた上で、折衷案で対処をしたい」とマネージャーは言う。
分かる。分かるが!
そいつが嘘つき星人であることは答えが出ているじゃないか、と言いたくなる。
このマネージャーの方針に、数週間前の自分を重ねてしまい、歯痒い気持ちになった。
嘘のメッキがぼろぼろ剥げた(元)彼女が主張する「浮気はしてない!」に対して、自分は不覚にも「もしかしたら自分が疑心暗鬼になっているのかもしれない」と考えてしまった。
もしそうなら自分自身を見つめ直さなきゃいけない、と少し反省しつつ、だからこそ真実を知らなくてはいけないと思い、飲み会に行くと言う彼女を尾行したのだ。
しかし結果は男の家だった。
嘘つき星人の必死の主張は、嘘を通すための気迫が10割なのだ。結局は嘘なのだ。
ああ、同じ状況だ、と思った。
いくつかの嘘がバレた上で、なお全力で主張する新卒の言い分に、マネージャーは「こちらが間違っている可能性」を感じてしまったのだろう。
屋上で煙草を吸いながら一連の決定について「どう思う?」と聞かれ、
「〇〇さん(マネージャー)のやり方は間違ってないと思います」
と答えた。苦い顔をしていたと思う。
もちろん、新卒を信じてあげるべきだ、という意味ではないし、考えなしにマネージャーに同意したわけでもない。
どんなに状況が答えを物語っていても、一度「こちらが間違っている可能性」を考慮した上でリアルを見極めていくべき、という、先月自分が選んだ道。それを肯定したに過ぎない。
きっと、新卒は異動先でもうまくいかないだろうし、副業もしてるし借金もあるだろう。
元ヤン店長は「あいつはダメですね」と切り捨てるんじゃないかと思う。切ると決めたら早いのが彼のやり方だ。
そしてまた一悶着起こして結局は退職に至る。というのが自分の予想なのだが、もしそうなったとしても、そうなるのが分かっているとしても、今回マネージャーが取った選択は正しかった、と自分は言える。
どうせ辞めることになるから、と倍率1.02の予想だけで新卒を切り捨てるマネージャーじゃないから、尊敬できるのだ。
「冷たい」「怖い」と言われることの多い人だが、人間味があって自分は好きだ。