随分以前の話しですが
セラピストになろうとして
色々、勉強をしていた時・・・
セッションデモというか
セッションの模様を、
公開で見せあって勉強する、
そういう機会が沢山ありました。
でも中には
クライアントさんが固まってしまって
セッション自体が進まなくなる。
そういう事も、よくありました。
「変わりたい！」
「今より良くなりたい！」
そう考えていても
無意識がストップをかけたり
まだまだその時期じゃなかったり
セラピストやコーチが
いくら声をかけても・・・
クライアントは微動だにしない。
うんともすんとも、言わない。
その場の空気も固まる。
そういう場面にぶち当たると
それを見ていた私の中で
様々な反応が発生してしまいます。
いたたまれなくなるんです。
先ず、そのクライアントさんが
今、置かれている立場。
そこに入り込んでしまいます。
まるでセラピストやコーチから
「責められている」
・・・様に感じてしまいます。
誰も何も責めていないにも
かかわらず・・・
その無言の時間は
そのクライアントさんを責めている
そんな風に、感じられました。
更に、そこにいる私自身までも
責められている様に
感じられてしまうのです。
無言が怖い。
これが、私の中で更に
色々な反応を起こさせました。
そして、
その無言による緊張が
マックスを超えてしまうと
次に「怒り」が
起き始めます。
こんなにも周りが全力で、
あなたをサポートしているのに
「なんでお前は無反応なんだよ！」
っていう怒りが
フツフツと沸き上がってきます。
この無言の圧に
「なんでお前は耐えれるんだ！」
という嫉妬の気持ちもあります。
私なら耐えきれずに
「あっ！はいはい！すいません。」
「やります、変わります、わかりました」
って言ってしまっている。
本当は同意なんかしていなくても・・・
嘘をついてでも・・・です。
あんたの、その正直さに
ムカつく。。。
しかも、
無言で居続けることで
こんなにも周りの注目を集めて
クライアントである自分に
関り続けさせている。
その態度のふてぶてしさに
その在り方の狡猾さに
めっちゃ、ムカツク！
そう、反応していました。
有る時なんか・・・
無言で
だんまりを決め込んで
何の解決策も示さない
何の反省の色も見せない
そんな男子に
生まれて初めて
物を投げつける！
という、激しい怒りを表して
「なんでやねん！」
「お前、ずるいねん」
「何も喋らんとおったら
周りが何とかしてくれると
そう思てるやろ、どアホが」
と、怒りまくった私がいました。
あ～恥ずかしい。
邪気まみれの私でした。
そのだんまりのクライアントさんは
実は内心、
必死で自分と向き合っているのです。
そこを信じて
そのクライアントさんの
可能性を信じて
ひたすら待って
絶対にこの人は
「自分の事を変えれる」
と、ただただ待つ。
昨日、
素晴らしいコーチが
その「信じて待つ」という事を
実践して見せてくれました。
私自身も
怒りも焦りも嫉妬も何も無く
ただただ
そのクライアントさんを信じて
自ら答えを出すのを
待ち続ける事が出来ました。
初めてでした。
きっと大丈夫！
そう、思い続ける事が出来ました。
クライアントさんが
重い口を開いて
自ら動き出した瞬間。
涙がこぼれ落ちそうになりました。
本当に嬉しかったです。
今まで、私の周りにいた
セラピストやコーチの中には
こういった状況で、
「脅したり」「なだめたり」
「怒ったり」「持ち上げたり」
酷い場合は「どついたり」して
（↑これは究極です。
戦略としてやっていたようです。
でもね～これは酷過ぎですよね。）
何とかさせようとした人も
実際にいました。
でも、そんな事をしなくても
その人を信じて待つことで
人は大きく変わっていく。
そう、信じる事ができました。
この体験は
私にとって
とても大きな事だと
そう感じました。
子育てをしてきた人たちには
信じて待つ、といういう機会が
あるのかもしれませんが
独身で子供のいない私には
本当に得難い体験でした。
怒ったり
ザワザワするといった反応が
全くなかった事で
「私もかなり変わってこれたんだ」
と実感することもできました。
反応を変えよう変えよう、と
必死になっている時には
何も変わらず・・・
その反応を起こさせる
元凶の方を
クリアしてクリアして
浄化して浄化してきた結果。
あ～こんなにも楽ちんに
待てるようになりました。
反応が変わってしまいました。
有難い事です。