『どん底』を読んでて、
おっさんになったらまた読みたいな、と思った箇所があった。


これまた40代のおっさんサーチンが、
例えば『カラマーゾフの兄弟』のゾシマ長老だとか、
『戦争と平和』のプラトン・カラターエフと比べられるらしい、
ゴーリキーの思想の代弁者とも言われるルカのおじさまから聞いた話を
誇らしく熱っぽく語っていた。


彼サーチンが人間はなんのために生きてるのかと聞いたそうで。

するとルカは、

そりゃお前さん――人間はよりよき者のために生きてるのさ!
中略
それがみんな――ちりあくたのような人間だ・・・
ところがその中から一人が生まれる・・・
それまでに見たこともないような、中略
彼が仕事に独特の新しい型を教える・・・・とその仕事が20年ぐらいの進歩をする。
ほかのことだってみんなこれとおなじさ・・・
錠前屋だって靴屋だって、そのほかの職人だって・・・百姓だって・・・
人間はだれでも、自分のために生きてるように考えているが、
実は、よりよきもののために生きてることになるのだよ!
まあ百年か・・・ひょっとするとそれ以上も、

中略

生きてる者はお前さん、みんな、よりよきもののために生きてるんだよ!
だからこそ、どんな人間でも、尊敬しなけりゃならんのさ・・・
だって、それがどういう人間で、なんのために生まれてきて、
何をしでかすことができるのか、
それは、わしらにはわかってないんだからね・・・・
ひょっとするとその人は、わしらを幸福にするために生まれて来たのかも知れないし・・・
また、わしらに大変な利益を与えるために生まれて来たのかもしれないからね!
・・・とりわけ、子どもというものは、尊敬しなくちゃならん・・・小さな子どもはな!
小さい子どもたちには――ひろびろとした自由というものが必要だ!
お互いに、子どもの生きる邪魔をしてはならん・・・
子どもは尊敬しなくちゃならん!



今受けてるような新鮮な気持ちがおっさんになってもまだあってほしいと思った。

$5udaのブログ-ゴーリキー
おっさんになって彼は『どん底』を書いた



2013.10.3