実家から、ただいま帰宅。

帰りは友人が同じ様なルートで、ちょうど移動すると言うので、彼の車に同乗させてもらう事になった。


たまに気に掛けて連絡してくれる彼…

彼は親の病院を継いだ医師で、専門は整形外科。

引き継いだ病院と簡単に言っても、病床350ほど、眼科と歯科が無いので総合病院をなのれ無いが、個人病院ながら地方の機関病院。

そんな彼とも、出会った頃は彼は研修医で、私は病院の副院長や救急に関わる科の部長や若手医師に懇意にして貰っている、夜間救急事務員だった。


すっかり偉くなった彼だが、食事を共にする時などは、昔と変わらない少し悪戯好きな表情をする。


そんな彼から「昨年、病院の車買い替えたんだ、axisの実家にピックアップしに行くよ、神社?寺?教会?何処?」


なんか嫌な予感が…

『駅で待つから、そこで拾ってくれよ』


「遠慮しなくても良いのに…」


いやいや…なんか嫌な予感するんだって…


で…

迎えに来たのは、運転手付きの黒いトヨタ センチュリー…

あぁ…ショーファードリブンってのは、やっぱりこういう車の事言うんだろうなぁ…

こんなの乗っちゃうと、新幹線のグリーン席とか不快に感じる。

しかも彼は俺に気遣って、左後席(セダン系の上座)を譲り座らせる。

凄いなぁ…なんだこれ…

LEXUSのハイグレードですらチープに感じる。

内装や静粛性、乗り味…

パッケージその物が気品…と言うか、貴賓って文字の方が適しているのでは?


恐ろしく快適な200kmを越える移動となったのだが、彼自身喫煙者なので新車同然の超高級車でゆっくりタバコを吸い、コーヒーを飲みながら、まるで高級ソファーの様なシートに座りながら、昔話と趣味話とバカ話。


ありがたいVIP待遇の移動でした。



だが…

そんな車でトイレに立ち寄ったサービスエリアで、嬉々としてフランクフルトとか買いに行くな!

「行こうぜ!行こうぜ!」

「あれ美味そう🎵あれも美味そう🎵」

その様に俺の腕を引っ張りながら、夏休みの家族旅行の子供の様に振る舞うな!

見知らぬ他人がドン引き…

何よりも運転手を務めてる、彼の部下が1番ドン引きしてるわ…