たんぽ印刷と言うものをご存知でしょうか?


代表的な作例は、ミニカーに有るような企業ロゴなどのマークです。


トミカのサイトより画像拝借


この場合は[埼玉県警察]や[POLICE]の文字がそうです。

たんぽ印刷とは、一言で言えばハンコです。

キャラクター物のスタンプ等が売られてるのを知ってる方も少なくないと思いますが、それのインクを塗料に使う様な材質に換えた、そう思って頂けたら、大筋で間違いでは有りません。


このたんぽ印刷の最大のメリットは、曲面に対応できる事。


試しにゴム印を持ってる方が居ましたら、平面では無い立体に押し付け、曲面に沿う様に押し曲げてやれば、成る程って思うと思います。


デメリットは版が長持ちしない事、大量生産に向かない事を示しています。

そんな事言っても、トミカって沢山同じの売ってるじゃん!って言われそうですが、同じ版を大量に作るからこそなんですね。

一つの版として、活版印刷や孔版印刷の版ほど耐久性が無いわけです。

それは曲面追求の為の柔軟性を持たせる宿命とも言え、メリットとデメリットが表裏一体と成っています。


そこに近年出現したのがUV印刷。

構造的にはインクジェットに似たデジタル印刷である為、版が必要無くたんぽ印刷のデメリットを解消しました。


メリットとして、コスト低減だけで無く、版が必要無い為、一品物が作りやすい事が、最大のメリットかも知れません。

またたんぽ印刷が凸面にしか対応出来ない事に対して、凹面にも対応可能な事も大きいメリットです。


現時点でデメリットとして、初期コストの高さが有りますが、これは流通量が増えるにつれ改善されていくでしょう。

この先も解消出来ないであろうデメリットとしては、紫外線硬化の為インク管理がシビアになる事、特にノズル部分は顕著に現れ、ノズルチェックは毎日必要と成っています。


ですがたんぽ印刷と比べた時には、デメリットを凌駕するのは事実で、いずれUV印刷が取って代わる物と思われます。


3Dプリントと同じく立体に対応出来る印刷、印刷の技術としては第3世代と言える技術かも知れませんね。