中小企業の兵法(2) ~事業の目的とスピード感
こんにちは。今井です。
シリーズ、「中小企業の兵法」ということで、統帥綱領を読み下していくブログの2回目です。
統帥綱領の最初の項目です。
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現代の戦争は、ややもすれば、国力の全幅を傾倒して、なおかつ勝敗を決し能わざるに至る。
故に、我が国はその国情に鑑み、勉めて初動の威力を強大にし、速やかに戦争の目的を貫徹すること特に緊要なり。
政戦両略の指導はことごとくこの趣旨に合致せざるべからず。
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この文章を、現在の中小企業向けに読み替えてみました。
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現代のビジネスでは、保有する全ての経営資源を使っても、他社を圧倒することは難しくなっています。
中小企業の経営資源(ヒト・モノ・カネ)は潤沢にありません。
限られた資源を活用しビジネスで成功を収めるには、早いタイミングで大きな成果を出し、当初の目的を速やかに達成することが大切です。
経営者として、協力会社との連繋や社内の人事や予算配分、さらには営業活動を行うにあたって、そもそもの「事業の目的」を忘れてはいけません。
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中小企業は、大企業のように資金力や人材の層も厚くないので、小回りを利かせて、短期間で当初の目的を目指さなければ体力が続かないことが読み取れると思います。
また、この文章の中で「目的を明らかにする。」と書かれていることを見逃してはいけません。
・わが社が存在している目的は何か?この事業は何のための事業なのか?
・目的を実現するための、目標は何か?目的と目標が混同していないか?
当たり前だけど、意外と明らかになっていないものです。
ドラッカーのマネジメントのような経営書や、著名な経営者の言葉の中にも「理念」や「目的」が大切であると謳っています。
わが社の目的は何だったのか、いまいちど振り返る必要がありそうですね。
簡単なチェックリストを作ってみました。
□従業員は、経営理念をスラスラと言えると思う。
□新規のお客様から、「貴社はライバルのX社とどこが違うのですか?」
と、聞かれたときに、お客様を納得させる自信がある。
□なぜ、他の業種ではなく、いまの業種で事業を営んでいるのか、自信を持って説明できる。
いかがでしたか?
参考文献:「統帥綱領」大橋武夫
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「気付きのマネジメント」 ~気付きのコンサルティング会社~
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ヒューマン イノベーション株式会社 代表取締役 今井 洋一
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