よく言ってますよ、意味は知りませんけど?
砂川です。今日は、レストラン経営の会社での出来事を紹介します。
レストランAの朝礼では、ホールのスタッフが元気よく声を出します。
「いらっしゃいませ!」「イラッシャイマセ!」
「かしこまりました!」「カシコマリマシタ!」
「少々お待ちくださいませ!」「ショウショウオマチクダサイマセ!」
開店前の朝礼で、スタッフ全員の士気がが上がります。
営業中のこと
お客様「マッチ置いてありますか?」
スタッフCさん「えーと、ちょっと待ってください」
えーと、そこは「少々お待ちください」と答えるところでしょう!
こんなことありませんか?
人間の能力というのは、スゴイですね。(多少の個人差があるにしても)
習慣になってしまうと、無意識のうちに体が反応してしまいます。
Cさんは、お店で使う言葉に慣れていないので、
つい「えーと、ちょっと待ってください」と言ってしまったわけです。
もう一つ原因がありました。
それは、朝礼で何度も繰り返しているうちに言葉は覚えても
「何のためにこの言葉を繰り返しているのか?」
を、知らされていなかったことです。
Cさんにとっては、知らず知らずのうちに、
”朝礼で元気よくこの言葉を言う”ことが目的(ゴール)となっていたのでした。
後日、このことに気づいたマネージャーは朝礼の席で言いました。
「皆さんに、もう一度考えてもらいたいことがあります。
なぜ、毎回、開店前に同じ言葉を繰りえしているか?
ということです。普段使わない言葉だからこそ・・・」
本当のゴールは、”お店で使うことばが自然に出てくるようにするための練習なんだ”と気づいたCさんの行動が変わったのは言うまでもありません。
『読書百遍意自ずから通ず(どくしょひゃっぺんいおのずからつうず)』
ということわざがありますが、
「意味が解からなくても、暗記だけはできる。暗記だけ出来ても、使えない。」
こんな意味のことわざはあるのでしょうかね?
(ご存知の方おられましたら、コメント下さい)
このことは、経営理念、企業理念などにも同じことが言えます。
「会社でよく唱和しているのけど、意味はサッパリ?」
こんなことのないように、キチンと浸透させましょう。