現在二次的著作物はグレーゾーンがらブラックへと変わりつつあります。
出版社が明確に二次創作の掲載を禁止している例です
http://houbunsha.co.jp/copyright.html
(芳文社HP)
では、なぜ出版社は二次創作の掲載をここまで明確に禁止したのか考えていきます。
ここで考えられる理由は2つあります
①著作者の感情
著作者が自分のオリジナルを改変される、また、二次創作などで、オリジナルの設定が壊されるのを嫌がるため。
②販売の阻害
二次創作でオリジナルを超えるものを作成、公開されてしまうと、オリジナルが売れなくなる可能性がある。もしくは公式の二次的創作物が売れなくなるのを恐れるため。
①に関しては考えられなくもない内容ですが、出版社がわざわざここまで明確に禁止する必要があるレベルの問題なのかといわれると疑問が残ります。
②に関してはオリジナルを超えるものを作られる可能性はあまり高くないと思われますが、公式の二次的著作物の可能性は十分にあり得ると思われます。
公式の二次的著作物を普及させる目的であるとすればそれは非常に喜ばしいことであります。
現在、二次的著作物は、著作権者の承諾を得ずに公開(営利非営利問わず)されているものがほとんどです。その一例がイラストコミュニケーションサービスや同人誌即売会などです。これらは、作品への愛を表しているという意味では肯定的に見えますが、問題点としてその愛が作者に還元されないことにあります。作者にも生活があるわけですから、愛が(お金として)作者に還元されなければ新たな作品は生まれません。また、出版業に限らず見れば、ゲームや音楽には製作費などがかかります、その資金ができないと新たな作品は生み出されません。
ここで、出版社などの著作権者が二次的著作物を販売(もしくは版権の利用を承諾してライセンス料を取る)できるようになるならば、金銭的には今まで以上に新たな作品を生み出しやすくなり、消費者(二次的著作物の作者)の感情としては今まで法律にブラックに近いグレーソーンであったものが公式的に認められることで安心して二次著作物を作成でき、かつその制作の努力を著作者の先生や制作スタッフなどに還元されるとなれば一層力を入れて制作できるのではないでしょうか
もちろん、二次著作物の作者は今まで通りその作品を楽しむ人同士コミュニケーションをとることもできるでしょうし、また出版社などとつながることで、今までよりもコミュニケーションの範囲が広がることも考えられます。
以上のことから今回は
出版社など著作者は二次的創作物の公開の是非を曖昧にせず、承諾してライセンス料を取るという形がいいのではないかというお話でした
