今から80年も前の我が国の新聞で、このような記事が掲載されていたとは、実に驚きでした。
現代では「陰謀論」だの「妄想」だのと一笑に付されるような話を、大手(当時)たる報知新聞が堂々と、何日にも亘って連載していたというのですから。
ちなみにこの報知新聞はとっくの昔に廃刊となっていますので、現在は存在しません。
タイトルに「地底政府」などと、やけにおどろおどろしいネーミングがありますが、これは他ならぬ、現代世界では「DS(ディープ・ステイト)」「カバール」「ユダヤ国際金融資本」等と呼ばれている勢力について論じたものです。
しかも時は昭和16(1941)年ですから、真珠湾攻撃が行われて日米間の戦争が開始された年です。
そんな昔から、このように認識されていた事に、そして冷徹で鋭く、深く透徹した分析が為された新聞記事が存在していた事に、大層驚いた次第です。
これらの記事を提示しても、変わらずDSの存在などを「陰謀論」などと小馬鹿にして嘲笑していても良いものでしょうか?
【アメリカの地底政府(1〜6・完)】
報知新聞-昭和16(1941)年6月23日~同6月29日)
https://da.lib.kobe-u.ac.jp/da/np/0100239737/
「長過ぎる」とウンザリされるかも知れませんが、これは全文読み通す価値のある特集記事だなと思いましたので、どうか悪しからず。
尚、転載元ページでは、原文となった新聞記事の画像が添付されていますが、印刷がボヤけていたり、インクが霞んでいたりして、文字がハッキリと読み取れなかったりする箇所が少々あります。そういう箇所は「□」の表記になっています。
そして文章自体は原文と全く同じなのですが、予め何点か断っておきますと・・・・
❖誤字を正しい字に修正しました。
❖重要だと思った箇所を、強調の為に敢えて大きな赤色で表記しました。
❖読み易いように原文にはない句読点や、鉤括弧を独自に付け加えました。
❖転載元の原文は句読点がないだけでなく、段落・改行が為されていないので、些か読み難いので、独自に段落・改行の編集をしました。
それらの点は御了承下さい。以下は目次です。全部で七つの章に分けられて執筆されました。
1.黄金の力ぞ偉大 大統領選挙の裏を覗けばユダヤ財閥の大芝居
2.買われる献□ 共にユダヤの□く 反猶の旋風に抗□の横顔
3.重慶政府は「出張所」 戦火の挑発者秘密結社は躍る 笑止や、蒋夫妻もその一員
4.乱れ飛ぶデマの本拠 騒ぐ世人尻目に楽屋裏で赤い舌
5.仮面剥れた米国映画 恋愛や文化にも破壊の触角
6.銭の金にも□ 世界の血□亡者
(完). 参戦へ煽動する毒杯 「自由の女神」も遂に歎く猶太化
与論が白聖館【引用者註:アメリカ大統領官邸であるホワイト・ハウスの事】を支配し、与論が政治的権機力に先駆するとまでいわれた、与論の国アメリカ────その民主主義の牙城アメリカが今や、一億三千万国民の与論を「頬かぶり」して、参戦の無限軌道を猪突驀進しようとしている。
国民がストップと手を挙げているのに、運転手ルーズヴェルトは赤信号を無視して、遮二無二参戦の交叉点を渡ろうとしているのだ。
冷静な与論を踏みにじってまでアメリカは何故"参戦"の危い橋を渡ろうとするのか。
アメリカの実思を歪め、アメリカの与論を去勢するものは誰か?
この疑問符をあぶり出しにかけると『参戦を煽るものユダヤ地底政府』という文字が大きく浮び上って来る。
ニューヨークがジューヨークと呼ばれ、ニューディールがジューディールと皮肉られ、ニュースペーパーがジュースペーパーといわれるくらいジュー即ちユダヤ勢力が浸潤し、ユダヤの資金力によって金しばりにされているアメリカである。
米の参戦近しが喧伝される今、ここにアメリカの参戦をあおる「ユダヤ地底政府」を白日下に暴き、参戦の鐘は誰がために鳴るかを解剖して見よう。
1.黄金の力ぞ偉大 大統領選挙の裏を覗けばユダヤ財閥の大芝居
ナポレオン一世がかって、ユダヤの恐るべき悪について述べた言葉のなかに、
『ユダヤは地球上癩病よりも恐ろしく、他民族の体に附着せる寄生虫である。』
という警句があるが、現代のアメリカはさしづめ政界といわず、財界といわず、言論、文化機関と、あらゆるものをユダヤの寄生虫によってむしばまれた異常体質、異常国家である。
下はギャングから上は大統領に至るまで、ユダヤの恩のかからないものはないといわれる位、ユダヤ黄金力によってあやつられ、踊らされるドンキホーテ・アメリカ。
その恐るべきユダヤ黄金王朝の威力を最も端的に示した卑近な例は昨秋の大統領選挙であった。
ウイルキーか、ルーズヴェルトの三選かと、世紀の話題を賑わした大統領選挙も、種を明かせばユダヤ地底政府が書御し────ユダヤ財閥が演出した国際的「からくり芝居」であったのだ。
世界の金の三分の二以上を自己の懐におさめ、左団扇で凉しい顔をきめこんでいたユダヤ国際金融資本にとって、今次大戦────ヒトラーの金本位打倒戦は、恐るべき現状打破の鐡槌だ。
ヒトラリズムを呪咀し、ナチスの覆滅を企図したユダヤは、アメリカの参戦によってドイツを叩きつぶし、世界にみなぎる反ユダヤ思想を撲滅して、国際金融資本を死守せんとした。
しかし一億三千万のアメリカ国民を馬車馬のように参戦街道へ駆りたてることは、容易な業ではない。
そこで書卸されたのが、一九四〇年の大統領選挙戦の「からくり芝居」であった。
ユダヤ財閥の秘蔵っ子ウイルキーをさくらに、これも同じくユダヤ黄金力で金縛りにしたルーズヴェルトを花形役者に仕立てて演じられた、世紀の「八百長芝居」。
ウイルキーが当選しても、ル大統領が三選しても、アメリカを参戦へ引きずって行くようにとの手形で、ユダヤ財閥から巨額の選挙運動費が両派にバラまかれたこと勿論である。
しかしユダヤの支配力はあらかじめ、ルーズヴェルトの確定票を握っていて、ル大統領の三選即参戦を目標に、ウイルキーは飽くまでさくら、道化役者として、筋書を進行させていたのだ。
なぜならウイルキーよりもルーズヴェルトの方が、参戦の与論を引ずって行くのに、たくましい追力を持っているからである。
ユダヤ財閥の脚色、演出に成る「大統領選参戦劇」は、こうして国際舞台に上演されたのである。
しかしこれは楽屋裏のことであって、表面は巧妙にカムフラージュされ、ウイルキーとルーズヴェルトの鎬を削る舌戦、文書戦が展開されて行った。
ルーズヴェルトが徹頭徹尾、援英を強調したのに対し、ウイルキーは戦争の圏外に止まることが合衆国の義務である、と高らかに呼号し、米国民及び世界の眼を巧妙にまどわしつつ、さくらの役割を果した。
その間にユダヤの掌握する新聞、ラジオ、映画は盛んに参戦熱をあおりつつ、ルーズヴェルトの三選即参戦へと、与論をマス・プロダクションしていたのである。
当時の日本あたりでもウイルキーが当選すれば、アメリカの参戦を阻止することが出来るからと「ウイルキー優勢?」「ウイルキー危し!」の外電に、一喜一憂した人々も少くなかったようだが、これなど笑止の沙汰だ。
選挙の結果は筋書通り、ル大統領の三選となって、ユダヤ財閥の威力を遺憾なく誇示して終幕となった。
それから僅か数箇月後の本年一月、世界のジャーナリズムを驚倒させる選挙後日談が突発した。
「ウイルキー仇敵ルーズヴェルトの親書を携えて英国に使す」というニュースである。
選挙の際ルーズヴェルトの反対候補として、文字通りの鎬を削ったウイルキーが、打倒ルーズヴェルトの舌の根もかわき切らない中に、豹変も豹変、政敵ルーズヴェルトの軍門に降って、対英援助の使者としてロンドンに渡るというのであるから、世界中がアッと驚いたのも無理はない。
しかしこれもユダヤにとって見れば、予定の筋書をプログラム通り取進めたのに過ぎないのであって、米国の識者は初めてウイルキーの正体を知り、大統領選挙のからくりを看破したのであるが、時即に遅かったのである。
ウイルキーの英国訪問の費用は、全部ウォール街から支出されたというし、英国での談合も、ドイツが提唱する新しい経済理念に対する、金本位ブロック死守の相談である、と伝えられるのは、ユダヤに対する彼の忠実なご用振りを、如実に物語っているではないか。
2.買われる献□ 共にユダヤの□く 反猶の旋風に抗□の横顔
大統領候補ともあろうものが、ユダヤの走狗を務めるなんて、そんな馬鹿気たことがあり得るものでない、とその信憑を疑う人があるなら、ルーズヴェルトとウィルキーの経歴を洗って見るがいい。
ウニンテル・ウィルキーはそもそもドイツ系市民である。
彼の肉体にわれっきとしたゲルマン民族の血が流れている。
しかし彼はウォール街の願問弁護士から身を起し、ユダヤ金融資本家の庇護を受けて、コンモンウェルズ・エンド・サザーン電力会社の社長にまで栄達した、いわばユダヤ財閥の給費生として今日の地位を築いたのである。
今度の戦争でもドイツ系市民として当然、『欧洲問題不干渉』『参戦反対』を絶対主張すべき立場にありながら、大統領選挙戦に敗れるや、仇敵ルーズヴェルトの使者として、イギリスに渡り、対英援助の御用を務めているのである。
それだけならまだしも、三月五日ロンドンから空路帰国に際し、祖国ドイツに対して、次の如きメッセージを発表、ナチドイツを非難しているのである。
自分は純粋なドイツ人の後裔であり、ゲルマンの血に誇りを感じている。
しかし余は侵略と暴君を嫌う。
そしてこれは自分ばかりでなく、ドイツ人の後裔である余の同国人もまた、自分の信ずるところに全く同感の意を表している。
独系米国人はナチ政府の侵略と、力による征服慾を嫌悪し、これを拒否するものであると、祖国罵倒の飛箭を放っている。
そして米国に帰るやルーズヴェルトと轡を並べて援英を煽動し、米国の参戦を強調しているのである。
果せるかな、ユダヤ地底政府はウイルキーのユダヤに対する熱情的な献身振りを多とし、「ユダヤに対する功績顕著なり」として、ユダヤ歴戦勇士団の本年度メダルを授与したとAP通信は報じている。
ルースヴェルトに至っては、よりユダヤ的色彩が濃い。
彼がかって一九三五年三月十四日のニューヨーク・タイムスが紙上に述べたところによると、
『遠き過去において、余の先祖はユダヤ人であったらしい。
ルーズヴェルト家について余の知っていることは、ただオランダから渡来したクラエス・マルテンゼン・ヴン・ローゼンヴェルトの後裔だということだけだ。』
と興味ある述懐をしている。
またルーズヴェルト家の国籍に関して、元ミシガン州知事チェイス・オズボーン氏が一九三四年の春、セントビータスバーグ・タイムズ紙の記者に語ったところによると、
『ルーズヴェルト家の先祖は、一六〇二年にスペインから放遂された、ロスカンボ家の後胤である。
同家はスペインから放遂されてから、ドイツ、オランダその他諸国に身の安全を求めた。
そして家名はローゼンバーグ、ローゼンボーム、ローゼンブラム、ローズヴェルト、ローザンサル等に変更されたのである。
そして北部オランダにおけるローモンヴェルト家は、結局ルーズヴェルトと呼ばれるようになったが、同時にその初代ルーズヴェルトはユダヤ教の信仰を捨てて、キリスト教に転じた。
それ以来、ルーズヴエルト家は代々キリスト教徒である。
ただ四代目のジャコブ・ルーズヴェルトという商店主だけは、ユダヤ教の信仰を守り通した。
このユダヤ人の血統があるので、ルーズヴェルト大統領の血液の中には、安全を求める強烈な血液がある。』
と、ルーズヴェルトにユダヤの血が流れていることを立証している。
────血は争えず
ル大統領の性格は多分にユダヤ的だといわれる。
彼は伝統と因襲を極端に嫌悪する。これはユダヤの特徴である。
伝統と因襲が重んじられる国では、ユダヤの存立が許されないからである。
ル大統領はまた言行不一致で、自己の約束を平然破棄する。
これもユダヤ人特有の性格である。
────血は水よりも濃し
ル大統領は世界でも有数のユダヤ保護者である。
彼の側近、いわゆるブレーン・トラストは、ほとんどユダヤの勢力で固めているといわれる位の親猶冢である。
だから世界のユダヤ同族は彼をユダヤ民族のチャンピオンとして崇め、新時代のモーゼと尊敬している。
米国のユダヤ地底政府は、ル大統領のユダヤに対する抜群の功績に酬いるため、ゴットハイルメダルを授与したと、一九三八年一月十四日付のアメリカン・ヘブリュー誌は伝えている。
その表彰事由は、
『ル大統領は一九三七年ユダヤ人と米国人間の親善運動に、多大の尽力をし顕著なるサーヴィスをなした。
またル大統領が世界的の反猶運動に対し、猛烈にして明快な演説をシカゴ市において行った功労による。』
と記されてあるそうで、これによってもル大統領のユダヤに対する、並々ならぬ献身振りが察知出来るのである。
ユダヤ排□の本陣ドイツでは、最近戦争をたきつけるユダヤ英米帝国主義者のことを「第六部隊」とやゆしているが、ユダヤの金権太夫に操られて米国の参戦を煽るル大統領などは、さしづめ「第六部隊長」の名称を奉らるべきところであろう。
ル大統領ばかりでなく、白聖館の主は初代大統領ワシントン以来、ほとんど大部分がユダヤの支持者で、しかも揃ってユダヤの秘密結社フリーメーソンの結社員であるといわれる。
3.重慶政府は「出張所」 戦火の挑発者秘密結社は躍る 笑止や、蒋夫妻もその一員
現に反猶的な色彩をもっていたクーリッヂ大統領は、その反猶的な言動が祟って怪死を遂げ、いまだにその死因は分らないが、おそらくユダヤの魔の手にかかったものと信じられている。
一方第一次戦の大立物ウイルソン大統領は、ユダヤの伏魔殿ともいうべき国際連盟をつくったのを初め、ユダヤに貢献したお陰で、ブリンストン大学総長時代の彼の桃色事件はついに新聞種にならずに済んだといわれる。
その闇取引の陰には、米国軍需委員長で大戦中アメリカの経済界を掌握していたユダヤ人バーナード・バラックの奔走が、大いに与かって力があったということで、これによっても歴代大統領の陰に糸を引くユダヤ地底政府の威力が思いやられる。
白聖館現在の主・ルーズヴェルト大統領も、今から三十年前の一千九百十一年十一月二十八日に、ニューヨークのホーランド・ロッジ第八号結社でフリーメーソンに加盟し、その後一千九百二十九年には、アルバニーで同結社の第三十二級を授けられたということである(フリーメーソン結社の最上級は三十二級である)。
またル大統領の愛息二人もつい最近フリーメーソン秘密結社に加盟したと伝えられている。
ここでちょっとフリーメーソンについて簡単に説明して置こう。
元来フリーメーソン結社は非ユダヤ人によって創設され、発達したものであるが、ユダヤ民族特有の根強く巧妙な策動によって現在では、フリーメーソン結社の中心勢力は各国共ユダヤ人によって掌握され、ユダヤ人によって指導されている。
そして最近ではほとんど彼等の世界革命即ちユダヤ王国建設のための陰謀機関となるに至った。
フリーメーソン結社が表面掲げるモットーは、人道主義、自由平等、博愛と、ひどくしかつめらしいものであるが、これは完全な羊頭狗肉であって、同結社の目的とするところは無神論的な世界共和国の建設にある。
これはそのままユダヤ世界制覇の野望と一致する。
ドイツ、イタリアではフリーメーソンはユダヤ地底政府の一翼を形成するものであると喝破して、つとに結社を禁止、またポルトガル、スペイン、ルーマニア、ブルガリア、トルコ等の諸国でもこれに習っている。
兔に角ユダヤとフリーメーソンとは楯の両面であって、ユダヤの陰謀とフリーメーソンの策謀とは、常に影の形に添う如く、連れ添うことを忘れてはならない。
第一次世界大戦がユダヤ人によって計画され、ユダヤ人によって遂行されたことはあまりに有名であるが、その第一次大戦を点火した彼のサラエボの一青年こそは、実にフリーメーソン結社員であった。
それでは今次大戦にけるフリーメーソンの役割はどうか。
世界をおおう硝煙と、鉄火の陰に仕掛けられた時計爆弾、フリーメーソン結社の陰謀のあることを忘れてはならない。
ここにおいてアメリカ参戦の性格が初めて明らかにされるのだ。
試みに世界の地図を、枢軸国と連合国の二色に分けて見るがよい。
そしてアメリカの援助のもとに抗戦を続けるイギリスと、重慶政権の元首並に独裁者が誰であるかを想起して貰いたい。
イギリス皇帝ジョージ六世陛下並に将介石こそは、アメリカ大統領ルーズヴェルトと共に実にフリーメーソン結社員なのである。
ジョージ六世陛下は今から二十二年前の十二月三日に、ロンドンでフリーメーソンに加盟され、結社番号二千六百十三号を持っておられる。
将介石に至っては宋子文、宋美齢などの宋家一門とともに挙げて、フリーメーソンの有力なメンバーであり、ユダヤ財閥と結社して軍政権下の人民を絞り上げている。
ユダヤ国際金融資本にとって、重慶政権は彼等の支那出張所であり、将介石は実にジュー介石なのである。
一昨年の夏イギリス皇帝がカナダ訪問のお席を以てワシントンに赴かれ、ルーズヴェルトと会見、また最近ルーズヴェルトの子息(前述の通りフリーメーソンに加盟している)が重慶を訪問して大歓迎を受けたことは、何を物語るか。
フリーメーソン結社には一旦結社に加盟した以上は、結社員は互に兄弟の関係を結んで扶け合い、一方の兄弟から援助を乞われた場合は、万難を排しても扶け合うという仁義がある。
とすると、ル大統領とイギリス皇帝とは兄弟であり、ル大統領と将介石とも兄弟であり、またイギリス皇帝と将介石とも兄弟であるということになる。
ル大統領が自国を民主主義国の兵器廠と化してまで、狂人じみたイギリス援助、重慶政権援助に狂奔する無軌道的な行動の陰には、フリーメーソンの仁義がル大統領の心理に大きく影響していることを見逃してはならない。
アメリカ参戦の鍵はここにもあることを忘れてはならない。
4.乱れ飛ぶデマの本拠 騒ぐ世人尻目に楽屋裏で赤い舌
きのうまで固く握られていた独ソの握手が、きょうは反撃のアッパーカットとなって、ベルリンからモスコーの顔面へ飛んでいる。
まこと猫眼のようにめまぐるしい世界の情勢である。
ひとり北叟笑ほくそえむのはユダヤ国際金融資本であろう。
さて独ソ交戦に先だって、去る十九日ニューヨーク、ロンドンの新聞街を震源地として、独ソ国交断絶、ドイツ軍大挙ソ連に進入、というセンセーショナルなニュースが、青天の霹靂の如く全世界に撒布され、世界の人々の耳目を聳動しょうどうしたことは、まだ読者の記憶に生々しいことこと思う。
これは間もなく英米側から流布されたデマと判明したが、なんぞはからん、このデマの紙つぶてこそは、実にユダヤ地底政府の製造したものである。
『資金が世界第一の力であるならば、出版物は第二の力である。』
とユダヤ人アドルフ・クレミエが述べているように、ユダヤは世界の初めニューヨーク・ヘラルド紙、ニューヨーク・ポスト紙、フィラデルフィア・レコード紙、ニューヨーク・ワールド紙と、全米要衝の有力紙はほとんどユダヤ資本の傘下にあり、その他数え上げたら際限がなく、アメリカでニュースペーパーがジユースペーパーといわれるのも、まことに宜むべなる哉と思わせるものがある。
ここで見逃してならないとは、新聞事業の投資者並に新聞機構内の支配者がユダヤ人であるばかりでなく、新聞の糧道である広告の八割までがまた、ユダヤ人企業家によって占められ、殊にアメリカの諸新聞は百貨店の広告をドル箱としている関係上、ユダヤ系百貨店の日刊新聞に及ぼす影響は想像以上に大きいものがあるということだ。
ここにそれを立証する一挿話がある。
ニューヨーク・ヘラルド紙は、最後までユダヤ禍と戦い通した新聞として有名である。
同紙の社長ジェームス・ペネット氏は、敢然としてユダヤの財閥に挑戦し、死に至るまでジユーの軍門に降ることはなかった。
彼はかってニューヨーク一流の百貨店を経営するユダヤ人社長から、市長立候補についての応援を依頼された。
氏はその時、この手紙を紙上に公表して、その策動を暴き、断然拒否したのである。
その結果、ユダヤ広告主の経済封鎖を喰って、そのための損失は毎年二百五十万マルクといわれるほどの財政的苦痛であったという。
しかし彼は非ユダヤ人の広告料を安くし、顧客を吸収して、死に至るまで経営を維持し、ユダヤと戦い続けたのであったが、この光栄ある孤立も彼の死後、無残に蹂躪されて、同紙は間もなくニューヨーク・サン紙と合併、ユダヤ財閥の交渉下におかれることことなった。与論を神聖視し、与論の敵を仇視し、与論のためには自己を殺してまで盲従するというアメリカ国民は、かくしてユダヤ言論機関によって圧迫、歪曲、捏造された変質与論に踊らされて、反日、反ナチを叫び、ついにはアメリカ参戦の旗手たらんとまでしている。
【後編へ続く】