妹が結婚するまで使っていた部屋は、
その後事実上の納戸になった。
2階の南東角なんて、こんな居心地のいい部屋が
もう長いこと倉庫である。

結婚間もない頃は、服飾関係の仕事をしていたせいもあり
ずいぶんと衣装持ちで、それを体よく預け置く部屋だったけど、
何年か毎の大掃除である程度淘汰されていった。

そして今回、最後の大掃除である。
昔の卒業アルバムなどに代表される、
ほとんど見ないのに捨てられないものを持っていくという。

春休みのある午後、一番下のOを連れて片付けに来た。
Oはおかあさんの昔の写真を食い入るように見ている。

なつかしの黒電話なんてのが出てきた。ダイヤル式のやつ。
Oに「使い方知ってる?」と聞いたら、知っていた。
着信ベルを鳴らして聞かせたりした。

けっきょく不用品の分別などは半分ほどしか進まず、
もう一回来ると言って帰っていった。