女にそんなことをされてもほとんど何も思うことはなかったし、いわゆる前戯はマナー程度だとしか考えてなかった。
でも。
「んっ・・・はぁ、そこばっか、アッ・・すんなっ・・・」
「きもちいなら、感じてて」
「アッ、あっ、ぁ・・・んッ」
そういって、色気のない乳首に吸い付く彼を、離そうなんて少しも思えるわけがなく、むしろ頭を抱えて引き寄せてしまう始末。
それをどう理解したのか、はたまた伝わったのか
「もっと?」
まるで反応を観察するかのように胸もとから目線で俺を見て、反応し始めた下半身をするすると撫ではじめた。
「なぁ・・・っ、ふたりで気持ちよくなろうって、いったはず、だけど・・・っん、はぁ・・・ッ」
「ふふ、されるばっかりは嫌ですか?」
「・・・いやっつーか・・・って、なぁ、手ェ、止めるとか・・・ないの」
「ないです、何言われてもやめるつもりないんで」
そう言いながら相葉くんの大きくて熱い手は、下着を押し上げるように勃ったソレの感触やカタチを確かめるように這わせて、唇は胸元から首筋、頸動脈をなぞって耳の裏を舐める。
時に歯を立てるそのやりかたが思いのほかそれが良くて、甘い刺激を受けて俺の下半身の熱は昂りを重ねる。
俺の滾ったモノを握りながら囁かれる羞恥を煽る言葉、それに乗せる好意。
「・・・下着、濡れてきてる。感じてくれてますか?可愛い・・・好きです、さくらいさん」
そして、好きだ、可愛い、と繰り返す。
また、だ。
まっしぐらの相葉くん。
でもそれは切羽詰まったようなギリギリの空気ではなくて、俺を欲しがる男の欲情した勢いで。
あぁ・・・なんて
「きもちいいよ、相葉くん。」
だから俺にもさせて。
そうして俺は、まだ緩めてもいない彼のベルトを引き抜いて、ズボンと下着を一気に下ろした。