ある月曜日の朝。


スマホの目覚ましを止めてから、そのまま習慣となっている天気の確認をしようとしたとき、相葉くんからメッセージが来ていることに気づいた。

何かあったのだろうかと飛び起きた。
急ぎメッセージを確認する。


『おはようございます。早朝から申し訳ございません。本日、体調不良のため、おやすみをいただきたく、連絡致しました。このような連絡をメッセージでお伝えすべきではないと十分承知しておりますが、電話でお話が難しい状態でございます。何卒、お許しくださいませ。体調不良は感染症の類では無いので、櫻井さんをはじめ、一緒に勤務していた会社の方々にはご安心いただければと思います。明日は通常通りに出勤いたします。相葉』



おい、大丈夫か・・・?

彼のことだ、メッセージで済まそうというのではなく、

本当に電話が無理なんだろう。




『おはようございます。欠勤の旨、承知致しました。メッセージで十分です、気にしないで。むしろ、それほどなのであれば、明日もお休みして構わないですよ。』




すぐに既読になる。

俺の確認を待ってたか…


だとしたら、起きたタイミングで気づいて確認できてよかった。


『お心遣いをありがとうございます。1日お休みをいただければ落ち着くと思います。明日には引きずらないように今日だけで整えます。』


『わかりました。が、くれぐれも無理はしないように。余計なことであれば申し訳ないけれど、食事の世話とか身の回りを頼れる人はいますか?』

『はい。大丈夫です。』


『それなら安心しました。なにか俺に出来ることがあれば遠慮せず連絡ください。じゃあ、明日は笑顔の相葉くんが復活することを祈ってます。ゆっくりやすんで。』


笑顔の相葉くん、だなんて、

上司から言われて気持ち悪がられるだろうか。

以前に「頭ポンポン」の前科もあるし・・・。


とはいえ、何でもかんでもビビっていたらコミユニケーションが希薄になって仕事に支障をきたす。


・・・なんてのは誰に対する言い訳だよって、自分にツッコミ。



俺が、彼の笑顔に会いたいと思っているんだ。


そうこう考えてるうちに出勤準備をしないとマズイ時間。


最後のメッセージには、

なんて返事が来るのか、はたまた来ないのか。


気になってしまう自分をいつも通りのルーティンで押さえつけ、

何となくつまらない気持ちで家を出た。