もう年はとっくに明けてますね。

また緊急なんたら宣言が発令してるんですね。


ブログ再開の一発目の記事は…エリアスカネッティの眩暈です。読み終わったばかりはくらくらしてました。






…あぁ…最高な一冊だった…この数年で一番の一冊かもしれません。


元々は安部公房先生がエッセイにて、エリアスカネッティを取り上げられてたんです。

そもそも、そのエッセイは学生時代に読んだっきりで再読したわけです。その感想の記事は去年のブログにあるはずです。



それで去年エリアスカネッティを早速Amazonにて購入したんです。大人になって良かった。欲しいものがすぐに手に入る。

だって自分が学生時代は欲しい本があっても、読みたい本があっても、図書館にはないし、書店で注文するのも、古書だったら無理です。古本屋巡り?それも良いでしょう。でも、その古本屋すら近くになかったら?



でも、もうとっくに大人です。Amazonで買いますね。まぁ勿論Amazonで扱いがない本を欲しいと思うこともあります。例えば…ミルトンの「復楽園」とかね。

取扱いはあるかもですけど…高額なはずです。研究用の書物扱いです。失楽園は誰でも読めるのに…可笑しい話ですね。


自分は決して裕福ではないし、庶民なので、Amazonの中古のしかも、改装版ではなく旧い方を買いました。そっちの方が安いからです。

ページ数は上下二段の500Pです。単純計算で1000Pぐらいです。


…うん。安部公房先生の雰囲気が好きな人はエリアスカネッティも面白いと感じれるかなーと個人的には思います。

なにせ…濃厚。もうたっぷりと爛々に濃厚。狂人の思考のオンパレード。

なんか…狂人が正しくて、狂人が人間の正常な形態であるかのような…誉れであるかのような…常識人であることがつまらなく、ゴミ屑のように感じれるほどです。

本文中にも「本当の個性」という語句が出てくる度に、それを感じました。


しかしはっきり言いますが、自分は正確に、この話を、物語を理解してないと思います。特に終盤。もったいないことですが、もうとにかく先が読みたくて。丁寧に文字を追えれないんです。

ただ意味が分からなくても面白いから文字を追ってただけです。


気になるのが「改装版」というものが出てますが、訳を含め内容が同じなのか、どうかを調べてみても分からないんですよ。

もし自分が読んだ版より、モダナイズドされてるなら読みたいと思いますが、「新訳」ではなく「改装」なので、中身は同じだと思いますけど。もし両方を読まれた方が居られましたら教えてください。



あぁ…最高な一冊でした。本当に。初めて安部公房先生の本を読んでいるときのような…。しかも1000Pほどの文量です。はまってしまったら最高です。


この本は簡単に時代を越えてますね。この本は1930年代に書かれた本ですが、2021年に生きてる自分に簡単に響き、感動しました。読み終わって感嘆するばかりです。

ですが、ちょっと…女性嫌いの気が強いですね。まぁ自分はとっくりと物語のなかに入ってたので、全く気にならなかったですが…女性からすれば、どーなんだろう…。

まぁ…
・読みたい本がない。
・安部公房先生のような本が好き。
・ガツンと衝撃が欲しい。
・古典に対して偏見がない。
・屁理屈が好き。
・長篇を読むのに慣れている。
・読む時間がある。読む余裕がある。肉体的にも精神的にも。
・狂人が好き。

↑こんな状態の方や、数ヵ所当てはまる方はどーぞ。

この本が過去にノーベル文学賞を獲ってます。

あぁ人類もたまにはマシなことをするんですね。

けれど売れなかったって?…そんなもんです。

安部公房先生のエッセイにて、ノーベル文学賞獲って以降もそこまで売れなかったって。…うん。そんなもんかも。

ちなみに、このアメブロ内でも「エリアスカネッティ」と検索しても10数件の記事しかなかったですね。ん~マニアック(笑)😅

多分アメブロのブログには書かれてなくても、実際に読まれてる方は沢山居られると思いますけどね😃

理解出来る人だけが読んで楽しめる。でもそんな本がノーベル文学賞に選ばれてる。最高です。

まぁノーベル文学賞とか…どっちでもいいんだけど、そういうのがなかったら、こういう作者の本は日本に翻訳されないでしょうからね。

この原作も30年代に書かれて、日本に翻訳されたのは80年代になってからです。半世紀の隔たりがあったようです。

ちなみに出版は法政大学から出版されてます。けどそんなことも、どーでも良いです。

あくまで個人的にですが最高な一冊です。Amazonでも評価を星を一個にされてた方が居られましたからね。

…その方からすれば間違った本を手にされたんですね。自分には正解でした。ただそれだけです。

ちなみに「眩暈」の「暈」は「うん」で漢字変換すれば出てきました。「めまい」で漢字変換すると「目眩」になりました。
…↑本当にどーでもいいことですね。でもこういうのって気になります。

以上です。最後まで読んで頂いてありがとうございます。