ジョハリの窓 | ファイブアカデミーの心理学入門

ジョハリの窓

皆さん、こんにちは。
東京も梅雨に突入し、ジメジメしたお天気が続いています。
いよいよ、夏がそこまでやってきたという感じですね。
さて、今回は「ジョハリの窓」についてお話ししたいと思います。

ファイブアカデミーの心理学入門-johari_1.png

まず、上の図を見てください。
4つの四角が均等に並んでいますね。これは「ジョハリの窓」と呼ばれていて、
人の心には4つの側面がある、という考え方です。

では、さっそく左上から順番に説明していきましょう。

◆開放の窓
他人も自分も知っている側面です。
明るく正直であるとか、どこの会社に勤めていてどういう仕事をしているとか、
自分が他人に対して開示している情報や、自分の性格の一部分なども含まれます。
相手によってもどこまで見せるかも、変わってくるかもしれませんね。

◆盲点の窓
他人からは見えているけれど、自分は気づいていない側面です。
たいがい穏やかな人だけれど、感情の波が激しいときがあるとか、
事務処理能力が高いとか、よく気が利くとか、歩くときの足音がうるさいとか…。
自分が気づいていないマイナス面も、たくさんあると思うと恐ろしいですが、
実はあなたがあたりまえだと思っていることも、
人から見るとすばらしい長所だったりするのかもしれません。

◆秘密の窓
自分は知っているけれど、他人は知らない側面です。
人当たりがよくいつもニコニコしている人が、家に帰るとやけ食いしながら、
実は毎日毒づいているとか、人には言えない変な癖があるとか、
皆さんにも、誰も知らない秘密の一面がありませんか。

◆未知の窓
他人も自分も知らない側面です。
私はこの窓がいちばん好きです。人生何が起こるかわからない、
ワクワクするような可能性が、いっぱいつまっているような気がするからです。

ファイブアカデミーの心理学入門-johari_2.png

さて、また似たような図が出てきましたが、上の図と何がちがうでしょうか。
そうです。「開放の窓」が広がっていますね。
実はこれがカウンセリング訓練の極意ではないかと思います。
自己開示が広がると「秘密の窓」が小さくなり、
他者からのフィードバックを受容できるようになると、「盲目の窓」も小さくなる。
「開放の窓」が広がるということは、心の開放も進むということなのかもしれません。
窓を開けて気持ちのいい風が入ってくるような、すがすがしさを感じませんか。

最後にジョハリとは何か、についてお話ししましょう。
例によって人の名前なのですが、なんと二人の人物の名前です。
考案者はジョセフ・ルフト(Joseph Luft)とハリー・インガム(Harry Ingham)。
二人ともアメリカの心理学者で、ジョセフとハリーの「ジョハリ(Johari)」です。
何とも、英語の自由な表現を垣間見るようでおもしろいですよね。