夢を描く作業において、日本人は至って控えめである。その証拠に、壮大な夢を

周囲の人間に語れば、すぐに陰で『あいつは大風呂敷だ』と囁かれる。

しかし、もはや控え目な夢を描いていては、一流にはなれない。

あるときイチローはこう語っている。

『小学校のときから【あいつプロに入るんだってさ】と陰でよく笑われていました。

でもそうやって陰でコソコソ言われることが僕の性に合っている。そうでなくっちゃ

いけない、とさえ思っている』

人間は、自分が描いた夢より大きな夢を実現することができないようにつくられている。

だから、簡単に達成できるような夢は、いますぐ描き直そう。

最善の努力を重ね、さらに運まで味方につけて、ようやく達成できるくらいの
壮大な夢でちょうどいい。半分しか達成できなくても、目いっぱい喜べるような
ビックな夢を打ち立てたなら、黙っていても願いをかなえるパワーは増す。
 脳は社会生活を普通に営むために、『個性』ではなく、『共通性』を追求することは

既に述べました。これと同様に、『自己同一性』を追求するという作業が、

私達それぞれの脳の中でも毎日行われている。


それが、『私は私』と思いこむことです。こうしないと、毎朝毎朝別人になっていては

誰も社会生活を営めない。

では、逆に流転しないものとは何か。実はそれが『情報』なのです。

ヘラクレイトスはとっくに亡くなっていますが、彼の遺した言葉『万物は流転する』は

ギリシャ語で一語一句変わらぬまま、現在まで残っている。


彼に『あなたの“万物は流転する”という言葉は流転したのですか』と聞いたら何と答えるでしょう。
このように永遠に永遠残ってしまう言葉を情報と呼びます。情報は絶対に変わらない。


 イチローの進化を進化を支えているものを一言で表現すると、それは『プライド』だろう
辞書でプライドを引くと、『誇り。自尊心』と訳されている。『自分』に
プライドを持つのではない。『自分の仕事』にプライドを持とう。
仕事と格闘することによりプライドは育つ。仕事への思い入れの強さが
プライドとなるのだ。
第三者に評価された時ではなく、自分の中で仕事への確信が
できたときに、本当のプライドが根付く。


日本の社会では、『出る杭』はまだまだ
打たれる運命にある。だだし、プライドを持ちながら地に足を着けて明一杯仕事をすれば
最後は誰もが認めてくれる。
自分の中にもう一人の厳しい自分を形成して、最高の仕事に
仕上げる才能をチェックしていこう。

自分の仕事に誇りを持ったとき、プライドはあなたから自然に滲み出る。

本当の実力がついた『出る杭』は打とうとするものがいなく

なる。そこまで苦労した末に心の中で自然に育ったプライドが、

その人間をどんどん進化させていく。