今年の上海の夏は例年と少し違う夏となっています。

8月20日頃から34度越えが無く毎日が32度程度です。

相変わらず湿度が高く大変です。乾燥中の石鹸の表面も汗かき状態です。

夏の石鹸作りは何かと大変とは言え、今月も昨日分を含め、24バッチ144個を作り上げました。

昨日の最高気温は32度でしたが、クーラー無しで頑張っていました。

撹拌時クーラーの風がボールに当たるとオイル温度が下がりすぎることを心配しました。汗がボタボタ落ちるので、ボールの中へ汗が入らないよう気を使いながらの作業でした。

今月作品は来月7日以降の公開となります。

実は初孫の顔を見に水曜日から帰国します。

とうことですので宜しくお願い致します。


処で、6月後半からの作品ではオイルと苛性ソーダ溶液の合わせ温度を75度と超高温で処理しています。

電動撹拌器での撹拌も8分でトレース過剰と言う状況になります。モールド内でのマーブル作りや注射器での色付けを考えると、多少流動性がある状態をキープしたい為撹拌は6分で充分です。


鹸化は水分量と温度により時間が変わります。化学変化ですから当然ですね。


高温での合わせを始めた理由はトレースを早く完了させるためではなく、脂肪酸の種類によっては高温でなければ溶解しない物もあるためです。

因みに、最高温度のアラキジン酸(聞いたことが無い脂肪酸)は76.5度

ステアリン酸69.6度  パルミチン酸63.1度  ミスチリン酸53.9度

と言う具合です。

全ての脂肪酸と苛性ソーダを鹸化させた石鹸が作りたいと思うのは当然ですので、こんな高い温度で合わせているわけです。

モールドへ入れた時も60度をキープしています。

そして保温も高温で行いジェル化を狙っていますので、モールド内の石鹸表面には多少噴火跡が残りますが石鹸の使用感が最高になると思っています。
大きな噴火跡はカット後の面取り作業時に表面を削り取っています。


PS;

石鹸の乾燥部屋と台所へ30cmの窓付け換気扇を導入しました。

以前書き込みしたように、製造時の苛性ソーダガスと乾燥時に表面に浮き出てくる苛性ソーダ灰(苛性ソーダと炭酸ガスの混合物)が空中を漂い、アレルギー体質のワンちゃん(コッカのハナちゃん)が皮膚炎を起してしまったための処置です。

音も静かで大量の喚起をしてくれています。



では又。