昨日石鹸つくりの道具を公開しましたが、一つ忘れ物をしてしまったのでバージョン1.5としてご案内いたします。


石鹸に色を付けるということに拘っていますが、一般的には無色石鹸→マーブル→コンフェ→レイヤーなどといった進み方で石鹸のグレードを高めてゆく方が多かろうと思っています。


昨日の道具の紹介の中でマーブルや特殊色付け時に非常に大きな働きをしてくれる注射器のことを紹介忘れしました。


昆虫採集後に使う注射器や人や動物に使う注射器が石鹸つくりに取って非常に便利な、且つ、バッチ毎に同じ色柄を出したりする場合には無くてはならぬ物なのです。(注射針は使いません)

25~30cc程度の注射器でOKです。


注射器を利用した切欠は、マーブルの線をとても細く長く出したいと言う事と、バッチ内で右から左まで線が続いているマーブル柄が出したいという理由でした。

マーブルつくりの初期は、クレー等の顔料をほんの少しのお湯で溶いておきトレース完了後の母材を混ぜた後、ボールの中の母材の表面に色材を蒔きました。点々にしたり、線の様になるようにしたりと言う方法です。

しかし、この方法では色材がモールド内で母材に溶け込みクッキリした線が出ません。

勿論、クッキリ線が嫌いな人も居ますからお好みなのですが、私はあえてクッキリ線を如何にして出してゆくか?ということに拘りました。


その結論が、「注射器」と言う事になった次第です。


では注射器を利用して色材をどの様な方法で母材に投入するか?と言う事を説明いたします。


① 色材と母材に温度差を付ける。

  量が多い母材の方が温度は冷めにくいです。少量の色材は早く冷めます。しかも注射器で色材を取ります

  から注射器が常温と言う事もありより冷めてくれます。

  温度差手法は色材を母材内に投入した時母材内で色材がにじんでしまう事を防止します。

② 母材の表面だけに色材を投入するのではなく、底の方・中間部・表面と色材は分散して投入する。

  色材を母材に投入後ゴムヘラ等で一回だけゆっくり色材を母材の中で流れるように操作することがマーブル

  の基本ですが、底部・中間部・表面と三層に色材を投入しておくとマーブル柄が出来上がり石鹸の全部の面

  で出てきます。部分的に母材の無色と成る事を防止するための工夫です。

  好みですが、注射器から出した色材の間隔幅は1~2cm程度が上手なマーブルになります。

  ● 色材は絶対に平行線で投入しなければ成りません。三層共ですよ!

  ● ゴムベラ等で一回色材を母材の中で混ぜますが、投入した平行線と成っている色材の真ん中で直角に

    ゴムベラを本当にゆっくり手前から一番奥へ1回だけ移動してください。

③ モールドへの投入は平行に入れた色材がモールドの長手方向と平行になるように本当に静かに入れてくだ

   さい。

   

以上の手順で作業を行えばミスの無いマーブルが誰にでもできるようになります。


第一回目のトライは1色の色材で練習して下さい。

上手に出来たら色材を複数色使ってみて下さい。

世間には無いオリジナルマーブル石鹸ができるようになります。


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上記写真は注射器を使用して作った2色マーブル例です。(色材は竹炭とレッドクレーです)

下の写真は3色マーブルです。


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マーブル石鹸以外の注射器利用例


母材をモールドへ投入後、色毎に注射器を用意しておき何色かの色材をモールド内の母材に直角に噴出させます。勿論直角が基本ですが角度が違ってもオモシロ作品が出来ますよ。


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注射器が有るとこんな作品も作れますよ!!