中国の中秋節が三連休ということは以前に書き込みしてあり教室の予告もして有りましたが、23日に2名の生徒さん向けの教室を開きました。
生徒;男51歳 13歳のお嬢さんがアトピーのためお父さんの石鹸を使わせたい。
女3●歳 ご自身の弱い肌のために自作石鹸を使いたい
と言う事が入門動機でした。
私の手作り石鹸の基本スペックは、あくまでも『バランス石鹸』です。
何がバランス?と言う事ですが、石鹸の「肌特性」「洗浄力」「気泡性」「硬さ」「くずれにくさ」「安定性」の6項目がバランスしていることです。この6項目を追求する為にPCソフトを利用して油種と其の量を決め居ています。
教室では次のことを勉強してもらいました。
1.石鹸を作っている人として最低の知識を持つ
①石鹸は脂肪酸ナトリウムの塊であること。
②オレイン酸やラノリン酸やミスチリン酸やリノール酸等の脂肪酸は油種毎に異なる事。
③脂肪酸の種類と量(比率)で石鹸の特性が違ってくる事。
④油種別に上記6項目の特性に合った油種を選択する方法。
2.水酸化ナトリウムの怖さについて(蒸留水の中へ水酸化ナトリウムを入れるのであって、逆は危険であることの説明・目に入ったら失明・手に付いたら簡単に指紋が無くなる等です)
3.PCソフトで油種と油量を決定する作業方法と、決定された油種の計量と蒸留水・水酸化ナトリウムの計量
4・実技指導
オイルの加熱は最高70度(蜜蝋を投入するので70度)まで。
蒸留水に水酸化ナトリウムを投入(蒸気を吸うな!ビーカーより頭を下にして撹拌。白濁していた溶解液が透明になったら蒸気は殆ど出ない等)
溶解液をオイルへ投入する時の両液の温度は?50度~60度の範囲で温度をあわせる。(季節・製作石鹸の柄により異なる)
撹拌器で20~30分撹拌作業(撹拌のスピードや撹拌の大きさで時間が変わる)トレース状態を手動撹拌で感じ取る。
香料の投入時期?
色材の作り方:クレー等の顔料を少量のお湯で溶きその後トレース完了の母材を入れかき混ぜる。
マーブル模様の作り方・・・注射器等の利用・母材と色材の温度差利用でマーブル柄に変化を付ける。
アクリルモールドへの投入方法
保温箱の作り方と保温方法
保温温度は?40度以上50度以内・・・夏と冬では注意点が違うこと。12時間後にペットボトルのお湯を替える理由。
以下は説明だけ
保温終了時以降の作業・・・保温箱から石鹸を取り出す。常温になったらモールド型から石鹸を取り出す。石鹸のカット。乾燥方法等
概ね以上を勉強してもらいました。
教室で作った石鹸を使う事が趣味を発展させる第一歩ですので、マーブル柄で失敗しては大変と言う事から、マーブルの色材作りと投入は私がやってしまいました。・・・・少しお節介か????
2名の教室石鹸は大成功でした。
昨夜保温箱から生徒作品を取り出しました。
黄土を使ったバニラマーブル石鹸・竹炭を使ったラベンダーマーブル石鹸は大成功です。(ひとまず安心できました。)
今夜カットして約2週間乾燥させ、石鹸専用で買ってきた薄いビニール袋へ入れて保管します。その後3週間後に使ってもらいます。製造から使用まで最低5週間は熟成させアルカリ濃度を低下させます。
私の石鹸教室はこんな内容です。
座学から保温箱へ入れ込むまで約4時間でした。
教室も今回で4回目ですのでだいぶ慣れましたが、教室だけで上手に石鹸が出来るという事ではなく、自分だけで石鹸を作り失敗をしないと経験は積めません。
4~5作目位で一応問題なしという作品が出来るようになることが平均的です。
楽しい一日でした。