おかえりレイン。

 

野良猫暮らしに飽きたのか?

冬の予感を嗅ぎつけたのか?

今日から家猫に復帰するんだな。

レインハウス一同歓迎するぞ。

一同っつてもオレだけだけどな。

 

 

昨日の朝はすげー寒くて目が醒めた。

プレイステーションのパーカーと

ヒートテックのズボンを引っ張り出した。

熱いスープを飲みながら想ったよ。

 

「そろそろレインが家猫に戻る季節だな」

 

夏のレインはなんだか忙しそうだ。

大声で鳴きながらご飯帰宅。

 

「ちょー腹へったにゃまま。

ちょっとでも待つの嫌だから

ご飯山盛りに用意しておいてね」

 

猛スピードで食べ終えるとダッシュでまた外へ。

そんなに急ぐほど楽しいことってなんだろう?

まあオレにそれがわかりっこないし

老猫になっても楽しみがあるのはいいことだ。

しかし。

猫ってのはたいていのんびりしている。

「忙しそうな猫」ってのはあまりいない。

レインは今年も愉快で不思議だ。

 

そして昨日。

ご飯を食べるとレインはたっぷり水を飲んだ。

おおあくびをしてノビをして

トコトコとオレの膝に乗ってきた。

ゆっくりと熱心に毛繕いを始めた。

そのまま膝の上で過ごし夜は一緒に眠った。

レインの夏が終わり

レインハウスに秋が訪れた。

 

夏のレインはご飯を食べに帰る以外は

1日をずっと外で過ごす。

今夜はそばにいて欲しいなと呼び止めても

チラリともオレを見ずに外へ飛びだしていく。

だけど秋になるとレインの気が済んだのか

ある日突然なにごともなかったように

レインハウスで寝泊まりするようになる。

繁忙期も終了したレインは猫らしくのんびりと

来年の夏までレインハウスでにゃままだ。

 

いまレインは膝の上で

気持ちよさそうに喉を鳴らしている。

とても安らぐいいムードなのだが。

4kgの小型猫でもずっとだと重い。

まあその重みはオレにとっては

「しあわせの具体化」なんだけどね。

 

にゃままま!