なんつーのかな。

黒猫レインはあまり猫っぽくない。

 

まず「ちゅーる」。

CMでは猫たちが激しくちゅーる争奪戦しているが

レインは見向きもしないことも多い。

「せっかくファンのみなさまが

プレゼントしてくれたものだから」てな感じで

おつきあい程度にちょこっとだけペロリ。

食べ残しはレインハウスベランダに置く。

野良猫たちは「お。なにこれ?ちょーいい匂い」と

嬉しそうに舐めていく。

いつもレインにケンカをふっかけられてるから

その罪滅ぼしにもなるし食品ロスも防げる。

モアベーターな対策としてオレはやや満足。

 

そんで「またたび」。

オレがこれまでに暮らした9匹の猫たちは

みんなキャットドラッグのまたたびに夢中。

酔ってよだれを流し奇声をあげながら

ゴロゴロしたりもっとくれよとねだる猫もいた。

しかしレインは見向きもしないことも多い。

「せっかくカオルが買ってきてくれたから」的に

ちょこっとだけペロリとたしなむ程度。

酔うことも依存することもない。

レインを託してくれた保護猫団体の人は

「またたびを嫌いな猫はいない。

食欲不振の時などは

鼻にまたたびをつけるといい」と言っていた。

しかしレインは舐め残したまたたびを

鼻につけても舐めることはほぼない。

ずっと白く鼻についている。

黒猫だからそれはやけに目立つ。

 

そしてタバコ。

過去に暮らした猫の中には

オレがライターを持った瞬間に

その場から立ち去るタバコ嫌いの猫もいたけれど

レインまったく気にしない。

ニコチン臭いオレの指先を熱心に舐めたり

虚空に漂う煙の行く末をじっと見つめていたり。

 

これらの事案から推測すると

「レインは鼻が悪いんじゃね?」かもしれない。

嗅覚異常は生物には死活問題だけれど

レインは動物病院に行ったことは1回しかなく

17年間健康そのもので今日も元気ににゃまままだ。

 

 

本日9月17日はレインと暮らしはじめた日。

17回目の記念日だけれどレインには

どうでもいいことらしい。

夏場はレインハウスにご飯を食べに

帰ってくるとき以外は外で寝泊まりして過ごす。

人間界の暦の上では秋だけれど

レインにとってはまだまだ夏なんだろう。

恐らく今夜も1日中外で遊び眠るんだろう。

猫は嫌なことはしない。

ちゅーる争奪戦のCM猫たちもヤラセじゃなく

みんなマジで食べたいんだろう。

レインも「外の方がいい感じ」なんだろうね。

 

レインが「そろそろレインハウスで寝よっかな」と

思い帰って来て寝起きするようになった時。

それが「カオルとレインの秋のおとずれ」である。

 

こんな感じで連載していくからにゃままま!