スペイン中央部、カスティージャ王国。

イベリア半島からイスラム教徒を駆逐し、コロンブスの新大陸到達を支援した女王がいた。

日本でも世界史で必ず習う、もっとも有名なスペイン人のひとり。

カスティージャ王国の女王イサベル一世。

困難な状況にある王国を救うために、あえて苦難の道を選び女王になった。

 

彼女はマドリガル・デ・アルタス・トーレスで生まれ、近くのアレバロで育ったと言われている。

即位後は、カスティージャ王国内を飛び回り、

最後は生まれ故郷の近くのメディナ・デル・カンポで亡くなっている。

 

このメディナ・デル・カンポの近くにルエダという街がある。

このルエダを中心としで生産されているワインの原産地呼称が「ルエダ」である。

スペインといえば、リオーハの赤ワインが有名で、十数年前は日本で買うことが出来る

スペインワインはほぼこのリオーハだったが、最近では様々な産地のワインが輸入されている。

中でも、このルエダのヴェルデーホで作られる白ワインは、よく見かけるようになったワインのひとつである。

もちろん、魚介類にあうのだが、アロマが豊かで酸味も程よくコクもあり、白にしては力強い。

バールの定番料理、たとえば、パタタス・ブラバスのようなタパにも負けない。

数年前マドリードで、有名なパタタス・ブラバス専門店に置かれていた

白ワインがルエダだったので、最初はとても驚いた。

このパタタス・バラバスというタパは、揚げたてのジャガイモに

ピリ辛のバラバソースをかけただけのもの。このピリ辛ソースに白ワイン?

いや、ビールでしょう、パタタス・ブラバスには・・・と思っていたが、

意外と白ワインを飲んでいる人もいる!ということで、試してみたところ・・・

ピリ辛ソースとルエダのコクと酸味が、とてもあうのだ!

個人的にはビールよりあう気がする! 次からはこの組み合わせにしよう!

などと思ってほくそえんでいたので、かなり不気味な東洋人に見えたことだろう。

 

日本でも最近は多くの種類のルエダのワインを見ることが出来る。

ヴェルデーホ100%のもの、ソービニヨン・ブランと混ぜたものなどなど・・・

ほとんど外れがないと思う。

スペイン以外のワインはあまり知らないので、比較することはできないが、

輸送の状態がよほど悪くなければ、お値段以上の質だと思う。

 

そして、このワインは、私にとっては「幸運のワイン」なのだ。

これまで大変な時にはいつもこのワインを飲んで、頑張ってきた。

なぜか、このルエダのワインだった。

アルバリーニョやドニャ・ブランカという白ワインも大好きなのだが、

人生の節目にはいつもこのワインを飲んでいた。

そして、いつも幸運を運んでくれた。

先日、偶然知った生産者を囲む会で、この「ルエダ」の原産地呼称を創設した

7つのワイナリーの一つであるボデガの方のお話を聞いた。

ソービニヨン・ブランで評価の高いボデガということだが、

ヴェルデーホももちろん、美味しい!

 

私がスペイン国営放送制作のドラマ「イサベル」の大ファンで、メディナ・デル・カンポにも

行ったことがあるという話をしたら、とても喜んでくれた。

イサベル女王のお導きとしか思えない!

イサベル女王もこの白ワインを飲んでいたのだろう・・・

 

コロンブスを新しい世界へ送り出し、「日の沈むことのない帝国」の基盤を作った女王。

彼女の故郷のワインが、地球の裏側の日本に到達して、多くの人々に飲まれている。

女王はなんとおっしゃるだろうか?

公平な方だったようなので「カスティージャの他のワインもよろしくね~」とか言ってたりして・・・

 

この白ワインを飲んでいると、偉大な女王 イサベル一世と繋がっている気がする。

きっと私の過去生はあなたの民で、このあたりでワインを作っていたんですよ。

近いうちにルエダのぶどう畑にヴェルデーホがたわわに実るところを見に行こう!

 

¡ Viva la Reina !