ターミナル | miimiikoの働くママ日記

miimiikoの働くママ日記

幼稚園児2人のママに奮闘しながら大好きな仕事をしてと、毎日充分した毎日の日記!


数年前より、肝臓がんの治療に取り組んできた。

スーさん。
私が、回復期に移動しても「姫ちゃんいるかい?」なんて
顔を出していたスーさん。

師長になり消化器病棟に戻り喜んでくれました。
スーさんとの、初めて出会いは・・・・
精査で入院してきた時でした。
その精査で確定されたのが肝臓がんでした。

スーさん夫婦には、お子さんがおらず
夫婦二人で生活を楽しんできたようです。

お仕事でも立場ある方でよく会社の人が
面会に来ては、miimiikoの顔を見ながら
お見舞いに頂いたものをmiimiikoに笑顔で差し出します。


まるで、父が娘の喜ぶ顔を見たいかのように
あの病棟の椅子でmiimiikoを待ち伏せしていました。

そんな、スーさんは最後の時間を奥さんと
旅行に出掛けたりしながら楽しんでいました。

そんなスーさんは、先日夜間に救急車で搬送されて来ました。
その晩は、HCUで過ごしました。

消化器病棟でもありますが
スーさん夫婦の強い希望で
我が消化器病棟で最後の時間を過ごしていました。

昨日は、洗髪して足浴してスーさん夫婦といつもと変わらず
話をしてました。


夜間帯に状態が変化してましたが
本人・奥様は痛みをとる以外の医療行為を望みません。

朝、状態を夜勤者から報告を受け部屋に向かい
「おはよう」と言葉を掛けてから申し送りをしていると

静かに心臓が、歩みを止めました。

新人NSと二人で死亡処置に入りました。
奥さんと思い出話をしながら・・・。
奥さんが持参した洋服は見覚えがある洋服でした。

精査入院の日
初めてスーさんに会い
釣り帰りのような服装に
話が盛り上がりました。

奥さんいわく
「生まれて初めて入院するのに緊張しており
 最終的にリラックスするいつもの休みの
 スタイルに・・・。miimiikoちゃんがあまり
 にも興味を持つから主人は喜んでいたのよ。」

既に泣きそうなmiimiiko

奥さんが
「miimiikoちゃんあなたが足浴に来るのを楽しみにしていたのよ。 
 覚えている?
 足浴してる時に主人はmiimiikoちゃんは師長になるのを楽しみにしているよ。
 と話したらあなたは、ニコニコしていたのよ。
 あのころの新人の看護師さんが成長するのを主人は楽しみにしていたのよ。
 会社の人にも面会に来るときには花ではなく若者が好きそうなお菓子を、なんて
 話していたみたい。
 検査入院して肝臓がんと言われた時二人で落ち込んでのよ。
 諦めないでmiimiikoちゃんの成長を楽しもうと二人で話していたのよ。
 そんなmiimiikoちゃんが私たちの夢でね。
 本当に師長になりまたmiimiikoちゃんの声の聞こえる病棟で最後の時間を過ごせてよかったわ。
 私たちの娘は優秀な看護師よ。ありがとう。」


新人ちゃんは、初めての死亡処置でしたがmiimiikoと奥さんと泣きながら
必死に処置に入りました。


ナースステーションに戻るとスタッフが唖然・・・。
二人で顔を荒い軽く化粧をして仕事に戻りました。

本当は、看護師として相応しくない態度であることを
新人ちゃんには指導しました。



最後に、スーさんと奥さんと3人で握手をして
見送りました。



主治医のお父さんDrの目にも涙がありました。




お仕事がんばります。