女性の人生を言葉で表すなら「起承転結」、男性のそれは「序破急」ではないだろうか。
序破急とは「舞楽・能楽の構成形式で、全曲を序・破・急の三部分に分ける曲や舞の進行の速さの変化あるいは物事の展開の様子」とある。
女性は四季の移ろいの如く穏やかに一生を送るのに対し、男性の一生は経帷子を着るまで破と急の繰り返しである。危機は幾たびも訪れる。だが、その窮地を己の力と才覚によって乗り切って行く。この積み重ねが男の誇りであり最大の喜びなのである。男は危機によって成長すると言っても過言ではない。
日蓮上人は「いかに強敵重なるとも ゆめゆめ退くなかれ」と説いている。いま人生最大の危機を迎えている経営者もいるだろう。しかし危機から逃げたら、そこで終わる。ゆめゆめ退くなかれ。日蓮上人の精神で立ち向かえ。逃げたら経営者として後の人生で誰も支援はしてくれなくなる。頭を下げて乗り切るのも力であり才覚である。その危機が大きいほど学び悟ることも大きいのだ。