高橋みゆき『Shin』竹下佳江『弱点を武器にせよ』など。
一時期、女子バレーの研究をした。
だってかっこよくてかわいくて、きれいなんだもん。
舞台裏を知るのも面白い。
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「日本ではまだ『韓国の問題』という感じでしょうけど、日本のバレー選手でも『自分がいじめた相手に告発されたら……』とドキドキしてる人はいますよ。上下関係が厳しいことや練習時間が長いことなど、日本と韓国のバレー文化は似てますからね。それに学生時代だけじゃなく、日本代表でさえ人間関係トラブルはありますよ」
日本でも女子バレー界は体育会系の色が濃く、緊密な人間関係はうまく回っている時はいいが、一歩間違うと一瞬で収集がつかなくなる。
「吉原知子と竹下佳江は使うなよ」
2019年の9月23日、ラジオ関西の『週明けクマチャンネル』に出演した柳本氏はこんな話をしている。
柳本氏が監督に就任した2003年、全日本女子は低迷していた。その立て直しを任された柳本氏は、国内の単独チームをベースに代表チームを作る選抜方法から、各チームから優れた選手を呼ぶ形に方法に変えた。その時のエピソードとして「協会からは『君に任すけど、吉原知子と竹下佳江は使うなよ』と言われた」と告白。そして「協会が言うのも無理はないんです。もう時効だと思うから言うけど、高橋みゆきも含め、この3人はホント扱いにくいんですよ」と続けた。
しかし結果的に、吉原はキャプテンとしてアテネオリンピックの出場権を奪還し、高橋は代表のエースに。そして竹下はロンドンオリンピックで銅メダルを獲得するチームの中心選手に成長した。
協会の意向を無視した柳本の人選は成功したが、苦労も絶えなかった。
「女性の集団は難しい! 家内ひとりでも大変やのに、女子バレーやって、髪の毛真っ白になりましたから」と、2021年なら炎上しそうなコメントの後に、「バランスが難しいですね。どうしても感情があるから。『メグカナ(栗原恵・大山加奈)』が騒がれたときも、他の選手は面白くない。そうするとガスがたまってくるので、私が代表して大山選手を怒るわけです」と柳本氏は続けた。
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カナブンが柳本に怒られる動画あったなー。
カナブンも全日本合宿で、「一人でテレビを見ていて」「竹下に怒られた」とか。
柳本氏は「時効」と笑い話にしているが、協会の圧力や選手間のトラブルで代表から外れた選手がいたとすれば、その恨みは何年経っても薄れるものではない。
引退後に現役時代のトラブルを告白するのは監督だけではない。2004年アテネオリンピックの代表メンバーで、2012年のロンドンオリンピックにも出場した大友愛はテレビ番組に出演し、柳本監督時代について「どーしてそんなに『メグカナ』なんだとムカついていた」と話している。
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大友愛
「私はあなた(柳本)のことが信用できないので、帰ります」と代表を離脱した武勇伝。
メグカナについては「あの二人、実力もないのになんであんなにチヤホヤされるのよ」と言っていたそうな。
大友はメグカナの3学年上にあたる。スポーツは人気も実力も競争の世界なので嫉妬や確執をゼロにするのは難しいが、年下の選手にとってはかなりの圧力を感じていたことだろう。
一斉に無視、怪我をさせるためにスパイクを…
メグカナ同士の関係も、周囲のギスギスした空気に振り回されていた。
同い年のスター選手で、代表チームでも最年少だった2人はお互いに相談相手になり、励ましあう仲だった。しかし注目度が上がると、記者からの質問も「お互いをどう思うか」というものばかりになっていき、徐々に相手の心境を勘繰ったり「実は向こうは自分のことを嫌いなのではないか」と疑念が生じていったという。
それでもメグカナの2人の間に立場の強弱はなく、しかも2人だったのでまだマシだったのかもしれない。メグカナの後にスターになった木村沙織には、同格の相手が存在しなかったからだ。
「スーパー女子高生」として早くから人気になり、ロンドンオリンピックでは銅メダル獲得。そしてリオオリンピックを目指すチームでは、木村はキャプテン兼エースという完全な“1強”状態だった。週刊文春(2016年9月1日号)では、木村の特別扱いに反発して新鍋理沙が代表チームから離れたことを報じている。
アテネオリンピックに出場した杉山祥子が、過去に代表チーム内で一斉に無視されるいじめの標的になったことがあると発言してバレー界をざわつかせたこともある。練習中に事故に見えるギリギリのラインで嫌いな相手の指が怪我するようにスパイクを打つ、という話は複数の選手から聞いたことがある。一見仲が良さそうな女子バレーチームには、表から見えない複雑な人間関係が存在するのだ。
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コアラ新鍋も悩んだの?
彼女の引退の真相はいまだ謎
杉山祥子
なんでいじめの標的になったんだろう?
[中略]
中田久美監督率いる現在の女子日本代表チームについて、幸いにも人間関係でモメているという話は聞かない。2月22日に発表された24人のメンバーを見ても「なぜかあの人がいない」というような違和感はない。とはいえ、気の強いアスリートたちが集まるチームの運営が一筋縄でいく保証も全くない。
この中の誰かが、後に「実はあの頃……」と暴露せねばならなくなる状況にならないことを祈るばかりだ。