歌枕「末の松山」
『君をおきて あだし心をわが持てば
末の松山 波も越えなむ』
「陸奥歌 古今和歌集」
(あなたを差し置いて、他の人への浮気心を持つようなら、末の松山を波が越えてしまうでしょう)
貞観大地震(869年)による大津波も届かなかった「末の松山」
この地を津波が襲っても、「末の松山」だけは絶対に越えないことから、男女が末永く契る譬えとして詠われる歌枕
『もしも私があなたとの約束を破るようなことがあれば末の松山でさえ波が越してしまうでしょう…いえ、そんなことはありえません』
久しぶりに立ち寄った末の松山は
…変わらず
東日本大震災時も大津波は
届かなかった末の松山
のぼる青空を見上げながら
私のこころも決して波は越えることはないだろうなあ…なんて思ったりして