廃墟を歌う111  崎戸炭鉱02

 

亡くなった長男が残した「廃墟游耽」を「歌」にしました

 

宣伝「今日は二人で歩きましょう」……電子書籍です

 

       長男です

 

 

 

まるで緑の津波に飲まれているみたい。

「緑色の大波津波が押し寄せるアパートの壁に飛沫があがる」


「あたし、ベランダで木を育てることにしたの~」
「あら、ウチもよ~」

「住む人の消えたベランダ植物が続ける会話終わりなけれど」


屋上からの景色。自然の色の鮮やかさが、廃墟の異物感をより濃くする。

「屋上から眺めた廃墟のアパート群自然の色に廃墟が浮かぷ」

中はどの部屋もからっぽだった。
静かに、時を重ねていくだけの空間。

「窓の中どの部屋どの部屋空っぽで音もたてずに時が重なる」


どの建物もほとんど同じつくりなんだけど、不思議と強く惹かれてしまう。

「アパート群どの建物でも同じ造り人の違いに心が惹かれる」