廃墟を歌う104 串崎ケープホテル

亡くなった長男が残した「廃墟游耽」を「歌」にしました

 

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       長男です

 

 

サンダルだったしね。深追いは禁物。

「朽ち果てた軽トラでさえサンダルで踏み入ることはとても危険」


なんともいえない色のプールには、長い時間かけて固まったヘドロ?がぷかぷかと浮いている。

「形容もできないプールの水の色水まで廃墟の色を湛える」


目の前には交通量の多い国道が走っているのに、ここにいると現実が遠のく。

「現実と廃墟の境界定まらず国道走る車もまた空し」

 

すぐそばに住んでいるおじいさんは、このホテル建設にも携わっていたらしい。
営業当時の話などを聞くことができた。
廃墟になってからも、放火のたびに消防を呼んだりと、
物件のそばで暮らす現実を知ることができた。