マダム
帰ってくるまで
庭をきれいにしまさあー


タツジくん
頼むわ


その筋肉隆々をいかして

草や葉っぱもきれいに
切ってちょうだい


はい
おだちんの
一万円。


ありがとうございやす


じゃあ
頼むわ

わたし
ショッピングにいってきます










わさわさ
みどりの葉っぱの
いろんな木が
たくさんある
あと
花もたくさん咲いている

庭に
ちょうちょが
います





白い
かわいい
ちょうちょは


女性ちょうちょ

もんしろ蝶ですね


ちょうちょは



庭の木の枝を
チョキチョキそうじしている

庭師

タツジ32さい


彼の
まわりを
嬉しそうに
ひらひら舞っています





そうです




ふたりは
ラブラブなのです






タツジは
みての通り

わがままボディです




Tシャツから
日焼けした
ぱんぱんの鍛えられた
上半身がみえます


胸板や腹筋がボコボコして


とくに
腹筋は
ボコボコが
チョコモナカみたいに

ボコボコです





あと
首が
太いです


丸太の
ような
二の腕



青や赤の血管が
ダイナマイトのコードのように
くねくね
ごつごつ
浮き上がってます




顔は精悍
野生味あふれる
イケメンで


エグザイルでゆう
まんなかの
ひと
みたいです








彼は庭師三回目で
初心者です



マダムの家せんぞく
無職で
うろついてた
ところ
マダムにみそめられました

家に住ませ
でも
なんにも
しないのも
なんなので


仕事を与えられました










太陽がうだる下

アポロンの
彫刻のような
神神しい
マッチョな肉体を
みし
みし
いわせながら
躍動する
タツジ。





邸宅のまえを通る

高級住宅街の
いきかう貴婦人たちは

彼を
とろけるような
目つきで
うっとり
ガン見してます










★ねこ






ねこが
ギラギラした
目で


マダムの庭の
木と木のあいだから
ようすを
うかがってます






(あの★ちょうちょ美味しそうだー)










庭をきれいにして



しゃがんで
休憩

タツジは
キティちゃんのシールの
ついた
ペットボトルに
溜め込んだ
水道水を


ゴクゴク
喉を鳴らしながら
のんでます


勢いよく飲むので
水は唇から
煌めきながら

喉を伝い
Tシャツを
黒々と
濡らしています











(あれーさっきまでいた
ちょうちょさん
どこにいったんだろー)




タツジは両膝をかかえて
キラキラと
輝く庭の緑を見回すが



ちょうちょはどこにもいません












★タツジあばれまくる




あっ
ねこがくわえている





ちょうちょさんを
くわえてる




マジかよー

しんじゃうじゃないかー




あっ
食べたー




ねこの奴




ちょうちょさんを。。。





うがー



ゆるせねえー



まてー



ばかねこー



まてー



こんちくしょう




どかどか
どかどかー




ばしばしばし


がしー



ばこーん


ばさばさ
ばこーん


がしゃーん
ぱりーん


がしゃーん










タツジの
投げた庭の大木は


ねこをかすめて



邸宅の窓のガラスを割り
つきやぶりました




タツジの
なげた
巨石は

ねこをかすめて



邸宅の
2階のバルコニーを
ぶち壊し



2階のなかに入り



2階から
1階の天井の
豪華なシャンデリアを
粉々にしながら


応接間の
総額一千万円はする
ソファーの上におちて


床ごとごっそり
穴をあけてます






まてー



まてー





庭から道路にとびだした
ねこを




Tシャツにデニムの
ぶちキレた筋肉マンが


靴のかたほうを
なげつけ



続いて
道路にでてきました






うしろにみえる
マダムの大邸宅は
黒煙をあげてますね



警報機が
うぃーん
うぃーん鳴ってますので


きっと



火災です





タツジは
どかどかと


高級住宅街を
走りまわってます






ねこは
血相かえて
にげてます



その向こうに


スカイツリーが
見えます


















おい
あれは
たいへんだ






下町の食堂で
カツ丼を
たべている



労働者三人が



テレビをみて
ざわめきだってます




こりゃ
たいへんな
こったなー







テレビの画面には
スカイツリーが
みえます




その
スカイツリー

少しですが
斜めに
傾いてます












筋肉隆々のおとこが
スカイツリーの下の
壁をおさえて
グラグラ揺らしてます







おとこの瞳から
大粒の涙がながれてます




よくみると
タツジです







ちょうちょ。。
ちょうちょ

なのはに

とまれ。。。


ちょうちょ。。ちょう。。





タツジは
武装した警察官数名に取り押さえられましたが


両手両足を
おさえられ
地面に伏せた
かっこうで







いつまでも
いてまでも






その
歌をつぶやいて
いたそうです
















(おわり)