「大変だ!!女の子が車にひかれたぞ!?」
あの日は、春だった。さくらが満開で、少し散り始めていたから。
「きゃあああああ!!誰か・・・救急車!!」
野次馬たちがおしかけている。あちこちからは、叫び声が聞こえた。
そんな中わたしの意識は、遠のいていた。
手や足の感覚がなかった。力が・・・入らない。
そう、まるで雪を触った後のような感じ。
何より変だったのは、血だらけで倒れている自分の姿が見えること――。
だって変でしょ。
本来、自分の姿をかがみ以外では、見られないはずなのに。
これは、世にいう幽体離脱ということなのだろうか。
わたしは今車にひかれたんだ。
確かわたしは横断歩道をわたっていた。
そしたら、青い車だったかな・・・車がつっこんできて。
車が衝突してくるときって、スローモーションのようにゆっくり車がくるんだね。
初めて知った。
そのせいか、よく分からなくなっちゃって。
って、なんでこんなわたしは冷静なんだろう。
普通、車が自分をひいたのなら、
「わたしの人生はどうなるの?」
とか
「これからどうなっちゃうの?怖いよ!!」
とかって思うのが普通だと思ってた。
でも、実際それどころじゃないらしいね・・・・
そう考えるのがとてつもなく怖くなってしまうから・・・