タイトル:好奇心が加速する ローリング765① 作成者 中馬寛泰
ジャンル:ヒューマンドラマ
時間:30分
ページ数:?
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第42話 The Cobbler邦題「靴職人と魔法のミシン」
    
○yokohamaー早朝

登場人物
①障がい者人気映画ブロガー愛車Look765:マサル
②ブロガー兼秘書(マサルの) ユウ マサルに密かに恋心を抱いている。ジェンダーレス
③リョウ(28)「サガン」のオーナー、愛車キャノンデール Cannondale/(トラック)迦陵頻伽
映画に詳しく、毎週金曜日にラジオで映画コーナーを担当している。
④ミキ(26)ユウの親友。ユウのブログの編集者兼カメラマン
⑦スチュワード(60)顔の左半面に傷を持つ謎の老人。宇宙人の手先としてボタンの装置を渡す役割を担う。 
⑧謎の人物 変身願望を満たした男


ミキ◇私は変身したいと思ったことはありません。自分のままでいいと思っています。

ユウ◇そうかな?私はマサルさんのようになりたいと思うことがあります。

マサル◇え?なんで?

ユウ◇マサルさんはすごいですよ。障がいを持っているのに、映画のブログを書いて、たくさんの人に影響を与えています。私はただの秘書です。マサルさんの靴を履いて、マサルさんの目で映画を見てみたいです。

マサル◇ユウ、そんなこと言わないで。君は私にとって大切な人だよ。君は君のままでいいんだよ。

リョウ◇おいおい、これはラブストーリーになってきたぞ。ミキ、カメラ回してるか?

ミキ◇もちろん。これはブログの素材になるね。

リョウ◇じゃあ、私も一言言わせてもらおうか。私は変身したいと思う人がいるよ。それは、この映画の主人公だ。

ユウ◇え?なんで?

リョウ◇だって、彼は靴職人だよ。靴が大好きなんだよ。私も靴が大好きだ。自分で靴を作って、自分で履いて、自分で売って、自分で修理して。そんな生活がしたいんだよ。

マサル◇でも、彼は靴職人として幸せじゃなかったよ。だから、魔法のミシンで他人の靴を履いて、他人の人生を体験したんだよ。

リョウ◇そうだね。でも、彼は最後に自分の靴を履いて、自分の人生に戻ったよね。それが彼の選択だったんだよ。私もそうしたいんだよ。自分の靴を履いて、自分の人生を歩いていきたいんだよ。

ミキ◇うわー、リョウ、それはすごくいいことだと思うよ。私もそう思うよ。自分の靴を履いて、自分の人生を歩いていくのが一番だよ。

ユウ◇私もそう思うよ。でも、私はマサルさんの靴を履いてみたいな。

マサル◇ユウ、本当に?

ユウ◇うん、本当に。

マサル◇じゃあ、いいよ。君に私の靴を貸してあげるよ。

ユウ◇本当に?ありがとう、マサルさん。

マサル◇いいえ、どういたしまして。でも、君は君のままでいいんだよ。私は君が好きだから。

ユウ◇え?マサルさん、それは本当?

マサル◇うん、本当だよ。

ユウ◇マサルさん、私もマサルさんが好きです。

マサル◇ユウ、本当に?

ユウ◇うん、本当に。

マサル◇じゃあ、キスしようか。

ユウ◇え?ここで?

マサル◇ここでいいよ。誰も見てないよ。

ユウ◇でも、ミキとリョウがいるよ。

マサル◇気にしないで。彼らは応援してくれるよ。

ユウ◇そうかな?

マサル◇そうだよ。ほら、見てごらん。

ミキ◇やったー!マサルさんとユウがキスしそうだ!

リョウ◇おめでとう!マサルとユウがくっついたぞ!

ミキ◇これはブログのトップニュースだね!

リョウ◇それはもう!カメラ回してるか?

ミキ◇もちろん!これは見逃せないね!

マサル◇ユウ、君はどうする?

ユウ◇私はマサルさんとキスしたいです。

マサル◇じゃあ、キスしよう。

ユウ◇はい。

マサルとユウがキスする。

ミキとリョウが拍手する。

スチュワードが現れる。

スチュワード◇おめでとうございます。あなたたちは素晴らしいカップルです。私はあなたたちにプレゼントを持ってきました。

マサル◇え?誰だ?

ユウ◇あの人、どこから来たの?

スチュワード◇私はスチュワードと申します。あなたたちにこのボタンを渡したいのです。

マサル◇このボタンは何?

スチュワード◇このボタンは魔法のボタンです。このボタンを押すと、あなたたちは変身できます。

マサル◇変身?

ユウ◇変身?

スチュワード◇はい、変身です。あなたたちは好きな人になれます。映画のキャラクターにもなれます。あなたたちの夢が叶います。

マサル◇本当に?

スチュワード◇本当です。ただし、一つだけ注意があります。このボタンは一度しか使えません。一度変身すると、二度と元に戻れません。

マサル◇二度と元に戻れない?

スチュワード◇はい、二度と元に戻れません。だから、よく考えてから押してください。

ユウ◇マサルさん、これは怖いよ。

マサル◇うん、怖いよ。

スチュワード◇では、私はこれをあなたたちにお渡しします。あなたたちの幸せを祈っています。

スチュワードがボタンをマサルとユウに渡す。

スチュワードが去る。

マサル◇ユウ、これはどうしよう?

ユウ◇マサルさん、私は変身したくないよ。

マサル◇私も変身したくないよ。

ユウ◇私はマサルさんのままでいいよ。

マサル◇私はユウのままでいいよ。

ユウ◇じゃあ、このボタンは捨てよう。

マサル◇うん、捨てよう。

マサルとユウがボタンを捨てる。

ミキ◇え?なんで捨てたの?

リョウ◇もったいないよ。変身できるなら、私はやってみたいよ。

ミキ◇私もやってみたいよ。誰になりたい?

リョウ◇私はジェームズ・ボンドになりたいよ。

ミキ◇私はワンダーウーマンになりたいよ。

リョウ◇じゃあ、あのボタンを拾ってこようか。

ミキ◇うん、拾ってこよう。

ミキとリョウがボタンを拾いに行く

 

「このドラマはフィクションです。実在の人物や団体、地名などとは関係はありません。」