タイトル:好奇心が加速する ローリング765① 作成者 中馬寛泰
ジャンル:ヒューマンドラマ
時間:30分
ページ数:?
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第26話 In to the Wild邦題「イン・トゥ・ザ・ワイルド」
○yokohama―午後
登場人物
①障がい者人気映画ブロガー愛車Look765:マサル
②ブロガー兼秘書(マサルの) ユウ マサルに密かに恋心を抱いている。ジェンダーレス
③リョウ(28)「サガン」のオーナー、愛車キャノンデール Cannondale/(トラック)迦陵頻伽
映画に詳しく、毎週金曜日にラジオで映画コーナーを担当している。
④ミキ(26)ユウの親友。ユウのブログの編集者兼カメラマン
⑤カオリ(25)リョウの彼女。美容師。愛車はピナレロ Pinarello/(ロード)Dogma F12
⑥タクヤ(27)カオリの同僚。美容師。愛車はビアンキ Bianchi/(ロード)Oltre XR4
マサル◇この男性はマドンナの旦那だった人だ
リョウ◇この監督はやたら自由にこだわるよ
ユウ◇裕福な青年が自然の中で孤独死するまでのお話でしょ
マサル◇満たされた生活と知識の足りない孤独死、フロイトの定義「足りるを知る、不足を探す」と言ったところですね
リョウ◇今の生き方に疑問を持っている方向けだな
マサル◇In to the wildは映画の内容から「野生へ」と言う意味だな、野生の自転車?想像力を掻き立てるものがあるなぁ(笑)
ユウ◇ショーン・ペンが作りたかった映画なのは分かったわでも個人的に人間ショーン・ペンは知りません
マサル◇誰の旦那だったかは分かっているよな
リョウ◇はっきり言えばこの映画(脚本)は筋(台詞)がない、男の孤独と自然の中で生きる
マサル◇食中毒の解毒を知らない、山を降りる手段を用意していなかっただけで23歳の孤独死ストーリー、自分の知識不足を知った時、孤独死が訪れる
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○yokohama―夜 登場人物 ①~⑥
カオリ◇リョウ、今日はどこに行くの?
リョウ◇サガンの常連のメンバーと一緒に、自転車で夜の横浜を走るんだ
カオリ◇また?あなたは自転車に夢中すぎるわ
リョウ◇だって、自転車は俺の人生だよ。風を感じて、自由に走るのが最高なんだ
カオリ◇私と一緒にいるときは、自由じゃないの?
リョウ◇そういうことじゃないよ。カオリ、君は俺の大切な人だよ
カオリ◇じゃあ、今日は私と一緒にいてよ。映画でも見に行こうよ
リョウ◇ごめん、今日は無理だよ。約束してるし、映画はあまり興味ないし
カオリ◇あまり興味ないって、映画に詳しいくせに
リョウ◇映画に詳しいのは、仕事のためだよ。ラジオで映画コーナーをやってるからね
カオリ◇仕事のためだけに映画を見るなんて、もったいないわ
リョウ◇もったいないというか、映画はただの娯楽だよ。現実とは関係ないし
カオリ◇そんなことないわ。映画は現実の反映だし、人生の教訓だし
リョウ◇人生の教訓なら、自転車に乗ってるときに感じるよ。自分の力で進むことの意味とかね
カオリ◇自分の力で進むことの意味って、何よ
リョウ◇それはね、自分の人生を自分で決めることだよ。誰かに縛られたり、依存したりしないことだよ
カオリ◇私に縛られたり、依存したりしてるって言いたいの?
リョウ◇そうじゃなくて、カオリ、君は俺のパートナーだよ。でも、俺は自分の道を歩きたいんだ
カオリ◇私はあなたの道についていきたいのに
リョウ◇それは無理だよ。俺の道は、俺にしか分からないんだ
カオリ◇じゃあ、私はどうすればいいの?
リョウ◇君も自分の道を見つけて、自分の人生を楽しんでよ
カオリ◇私の人生はあなたと一緒にいることが楽しいのよ
リョウ◇そう言ってくれるのは嬉しいけど、それだけじゃ足りないよ
カオリ◇足りないって、何が?
リョウ◇それはね、自分の中にある野生の衝動だよ。自然と一体になって、自分の限界に挑戦することだよ
カオリ◇野生の衝動って、何よ
リョウ◇それはね、映画で見た『イントゥ・ザ・ワイルド』に出てくる青年みたいなものだよ
カオリ◇『イントゥ・ザ・ワイルド』って、あのアラスカで死んだ人の話でしょ
リョウ◇そうだよ。あの青年は、自分の人生を自分で決めて、自分の夢を追いかけたんだ
カオリ◇でも、あの青年は孤独で不幸だったじゃない
リョウ◇孤独で不幸じゃないよ。彼は自分の人生に満足していたんだよ
カオリ◇自分の人生に満足していたのに、なんで死んだのよ
リョウ◇死んだのは、運が悪かっただけだよ。彼は死ぬまでに、本当の幸福を見つけたんだよ
カオリ◇本当の幸福って、何よ
リョウ◇それはね、幸福が現実となるのは、それを誰かと分かち合ったときだっていうことだよ
カオリ◇それを誰かと分かち合ったときって、誰とよ
リョウ◇それはね、彼が出会った人たちのことだよ。ヒッピーの夫婦とか、老人とか、少女とかね
カオリ◇それなら、あなたも私と幸福を分かち合えばいいじゃない
リョウ◇カオリ、君と幸福を分かち合うのは大切だけど、それだけじゃ足りないんだ
カオリ◇足りないって、何が?
リョウ◇それはね、自分の中にある野生の衝動だよ。自然と一体になって、自分の限界に挑戦することだよ
カオリ◇また同じこと言わないでよ
リョウ◇だって、それが俺の人生の目的なんだよ
カオリ◇あなたの人生の目的は、私と一緒にいることじゃないの?
リョウ◇カオリ、君と一緒にいることは俺の人生の一部だよ。でも、全部じゃないんだ
カオリ◇全部じゃないって、どういうことよ
リョウ◇俺は自分の人生を自分で決めるんだよ。誰かに縛られたり、依存したりしないんだよ
カオリ◇私に縛られたり、依存したりしてるって言いたいの?
リョウ◇そうじゃなくて、カオリ、君は俺のパートナーだよ。でも、俺は自分の道を歩きたいんだ
カオリ◇私はあなたの道についていきたいのに
リョウ◇それは無理だよ。俺の道は、俺にしか分からないんだ
カオリ◇じゃあ、私はどうすればいいの?
リョウ◇君も自分の道を見つけて、自分の人生を楽しんでよ
カオリ◇私の人生はあなたと一緒にいることが楽しいのよ
リョウ◇そう言ってくれるのは嬉しいけど、それだけじゃ足りないよ
カオリ◇足りないって、何が?
リョウ◇それはね、自分の中にある野生の衝動だよ。自然と一体になって、自分の限界に挑戦することだ
「このドラマはフィクションです。実在の人物や団体、地名などとは関係はありません。」