タイトルのとおり、1999年の2月26日は、JR西日本が初めて、Jスルーカードという名称の磁気カードにて、ストアードフェアシステムを導入した日。

ストアードフェアシステムとは、簡単に言ってしまえば、券売機でいちいち切符を買わずに、直接改札機をすっと通れるシステム。さらに、入場と出場を交互に扱わないと取り扱えなくすることで、キセルなどの防止にもつながる。

 


これが無かった時代は、たとえば初乗り区間の運賃や安い定期券などで、以後の乗り越し運賃をごまかすなどのキセルや、1枚の定期券で複数人が改札を通るといったような不正事例が多数あちこちからあがっていたものだが、これらを一掃するという意味でも画期的なものだったであろう。

JR東西線が開業した1997-3-8以前は、まだJR西日本で自動改札機といえば、片町線の片町~松井山手間と京都駅のみでの設置だったというから驚くもので、同日以降から東西線~片町線松井山手駅間の全駅、つづいて翌年に、京都以西の東海道山陽線と大阪環状線、さらに翌年に京都~米原間の東海道線と阪和線へと、順次自動改札機を設置していって準備。
そして1999-2-26の導入へと至る。


近鉄がこのJスルーを青山町以西の関西エリア主要線区で導入したのは2001-10-14のこと。このほか、2001年以降にバス事業者も3社参入したが(近鉄バス、伊丹市交通局、明石市交通部)、おおもとのJR西日本ともども、その後IC乗車券が広く普及した2009-3-1に利用を終了させている。

このシステムの応用としては、自動改札機に2枚以上のきっぷ

やカードを入れて一瞬で清算させることができるようになったというのも、同時としては画期的なものに映ったが、IC乗車券が主体となる今日では、この点では一歩退化したのかなと自分は感じてしまう。
 

 

スルっとKANSAI側も負けじと対抗して、このストアードフェアシステムや2枚一括処理などの便利機能を、会社間を跨いで共同で発展させたていったものだが、JRと私鉄の壁という最大の大きな壁は、これらの磁気乗車券時代には最後までくずすことができなかったというのも、今となってはいい思い出である。

 

関西エリア以外のところでの、ストアードフェアシステムの導入事例としては・・
1989-9-10名古屋市交通局

  桜通線開通と同時にストアードタイプの回数カードを導入
1991-3-1 JR東日本 

  山手線の一部でイオカード導入 その後エリア拡大
1998-5-6 名古屋市交通局 

  ユリカ導入
2003-3-27 名鉄 上飯田線開業を機にトランンパスを導入

  名古屋エリア各線にも拡大