月組 梅田芸術劇場メインホール公演『G.O.A.T』それぞれの場面等の感想を。
月組生の約半数35名出演のトップスター退団前のコンサート。
月城かなとさんから石田先生へ「私一人の舞台ではなく、あくまでも出演者全員で作り上げた作品にしたい」という意があったとのこと。
月城さんは三井先生へ「とにかくなんでもやります!」と伝えたとのこと。そして、この公演の制作期間が約1年だったともプログラムにありました。
なるほど、お洒落で無駄がなくすっきりしつつも遊び心のあるコンサート(ショー)になっていたのも頷けます。
幕開けからお洒落
7分前からカウントダウンが始まり今回のショーの主催者Mr.T(月城かなと)にリポーター(柊木絢斗)がインタビュー、メイクの一星慧さん、衣装の綺乃ゆずさんがMr.Tの最後の仕上げをしているのが画面に映る。(このお二人が雰囲気あって良い)
幕が上がるとなんと客席が画面に。
毎回、幕の向こう側でちゃんとお芝居しているのです。
「皆さんへ私の軌跡をお見せする」と、月城かなとさんの今まで出演された公演名で作られたかなり早口言葉の曲を月城かなとさん、そして海乃美月さんへ歌い継ぐ。お芝居に出演していたキャラクターらが勢揃い。
海乃美月さんが歌っている間に、四乃森蒼紫様のコートを着て月城さん登場。
は〜、やはり蒼紫様素敵💖
(雪組『るろうに剣心」観劇時、四乃森蒼紫様が横を駆け抜けていったのです。とても素敵だった〜。)
剣心は、風間柚乃くんが扮していました。殺陣もありました。
海乃美月さんは、Greatest ladyとして美雪さんになったりデイジー等になったり。
『グレート・ギャツビー』は愛するデイジーの身代わりになったと歌詞、Mr.TがGreatest ladyに「ラッキーと思った?」という台詞が入っていたのにはうけちゃいました。
「今も人気者の鳩三郎はやっぱり喋れない」とか、とにかく月組ファンには楽しい歌詞。
歌詞カードほしい!
(聞き取れなかった部分も気になるので「ル・サンク」に掲載してほしいな)
『今夜、ロマンス劇場で』の俊藤さん(鳳月杏さん)登場も盛り上がりました。
『ブラックジャック』軍団に娘役二人が入っているのも御愛敬(春海さん・朝陽さん・空城さん・妃純さん・咲彩さん)。ピノコ(美海そらさん)が相変わらず可愛い。
バーバリアンも登場し、マジックまで披露し、客席降りまであり、全員参加で本当に楽しい幕開けでした。
そうそう客席降りで月城かなとさんが出演していない鳳月杏さん・海乃美月さんの『出島小宇宙戦争』の鳳月さんカゲヤスも登場し、月城かなとさんが「カゲヤスもいるよ〜」とおっしゃっていました。
次は、宝塚メドレー。
月城さんの「キッチュ」から。一瞬でルキーニになってしまうのは流石。
鳳月杏さん中心男役でジャズマニア、海乃美月さん中心に娘役で「顎で受けなさい」「Apasionado!!」。
可愛いから格好いいへ。月娘の魅力満載!
次は風間柚乃さん中心に「ファンシーダンス」、海乃美月さんの大好きな曲(これだけは月組ではなく星組『エル・アルコン鷹』から)「Eres mi amor−大切な人−」を月城さんが。これは、月城さんから海乃さんへの歌と、勝手に受け止めちゃいました。
そして私が興奮したのが、月城さんと海乃さんで「私のヴァンパイア」を聴けたこと!
とっても素敵だった❤️
『薔薇の封印』の世界が見えました。
そして最後は全員で「Dream Chaser」。
月城かなとさんのラストコンサートなのに、過去の月組の曲と海乃美月さんの入団前の応援歌(「Eres mi amor−大切な人−」)で固めた選曲。月城かなとさんの月組ファンへ、相手役へのリスペクトを感じました。
あ〜お人柄〜す・て・き。
月丿塚音楽学校
全力で笑わせます!のコーナー。
幕開けは、きよら羽龍さん・咲彩いちごさん・一乃凜さん・美渦せいかさんで「オトナブルー」(新しい学校のリーダーズ)から。
お稽古時、自分のセーラー服を改造して使っていたというきよらさん。こういう心意気好き。
コンサートにはお笑い(コント?)コーナーありがちですが、これがちゃんとお芝居仕立てになっていて、客席も参加する置いてけぼりにならない演出。
海乃美月さんも参加したかっただろうな〜。
柊木絢斗さんの「踊り切るまで答えてねクイズ」や「黒板くんの風間くん笑える話し披露」「日本人なら誰でもできる」は大笑い。そしてガヤガヤしていた学生たちが月城先生が触れるたびにジェントルマンレディーに変身していくタンゴ。とても面白く、そして素敵だった〜。
風間くんの「うぃー」「風間だよ」の間の良さ、鳳月さんの芝居力、月城さんの楽しそうなお姿、本当にずっとずっと見ていたかった。
中でも一番好きだった月城先生のお言葉。一星くんへ「あなたは ひとつぼしではない。
いつつぼしだ」もう言い方最高。
あと月城先生の「慣れは衰退の始まり」という名言も生まれましたね。
千秋楽前日から客席いじりの最後この場面に出ていない生徒さん全員階段上に出できてくれました。これ次の場面の衣装替え等せず待っていてくれてたの?と思うと嬉しすぎ。
これが、千秋楽の三井先生サプライズに繋がるのですね。ううっ愛❤️
礼華はるさんから始まる「白の衝撃」
礼華さんが彷徨っていると、白い衣装の麗千里さん(テュタル)が現れ、礼華さんは導かれるように絡み、取り込まれてしまいます。
テュタルたちに魅入り取り込まれてしまう男達・・・。
テュタルってどういう意味だろうと調べたらフィンランド語で娘という言葉でした。
白い衣装の娘役たちは、皆表情がなく、テュタルSの海乃さんは月城さんに向かう時、氷の用な表情で微笑むのです。美しいったらありゃしない!氷の女王ですね。
翻弄される月城さんの表情も役に入り切ってます。
娘役だけの場面ではなんと、妃純凛さんが海乃美月さんを肩リフトするんです!それもとても綺麗に。素晴らしい!
月城さんを取り込んだあとは、鳳月杏さん中心の白い衣装の男役さんたちの場面に。
アコースティクのコーナーだったかで、月城さんが「あの場面、男役たちは皆取り込まれちゃったということ?」「男役たち弱々の弱じゃない!」「月娘は強強のツヨだね!」と(笑)
「白の衝撃」では客席降りも。
これね、凄いのです。一人ひとりがお客様を取り込もうと一本釣りするのですよ。
下級生も本気顔。一輝翔琉くんとか雅耀くんが綺麗だった〜。
礼華はるさんが近くにいらした時はもう格好良すぎて声上げそうになりましたよ。
取り込まれちゃった方、羨ましい限りです。
日替わりMC
月城かなとさんと海乃美月さん。
月城さんが毎回海乃さんにお稽古場の思い出を聞き、「うみちゃんが手を叩くと◯◯しながら2名が登場してくれます。」と毎回日替わりで2名の生徒が登場します。
時間になると音が鳴り、あまり時間がオーバーしないようになっております。(そういえば、龍真咲さんのコンサートでは脱線したり盛り上がりすぎたりで時間がすごーく押しましたよね。良き思い出ですが)
でも、「もっと言うことない?」とか下級生が月城さんのことをお話すると「私のことはいいから自分の話しをしなさい」というようなことを仰る月城さん。姉のよう、母のようでありました。
アコースティクコーナー(一人っ子トリオ)
月城かなとさん・鳳月杏さん・風間柚乃さん
「Winding Road」(絢香&こぶくろ)を3人で。
ペンライトの色決めをして、それぞれの歌。
この色決めもグダグダで楽しいのです。カチカチタイムが生まれた時は、私達も大忙しでしたw
風間柚乃さん「リメンバー・ミー」(映画「リメンバー・ミー」)
選曲の理由・コロナで家族にも会えなくなり映画「リメンバー・ミー」を見て号泣していた思い出の歌。
鳳月杏さん「Your Song」(エルトン・ジョン)
選曲の理由・「ムーラ・ンルージュ」が好きで、好きな歌。歌ってみたら難しかった。
月城かなとさん「空も飛べるはず」(スピッツ)
選曲の理由・子供の頃車でよくかかっていて、歌えると思った。
3人で「ABC」(ジャクソン5)
皆さんも耳覚えのある歌をG.O.A.Tバージョンで。と。
3人とも歌が上手い!耳心地の良い贅沢なコーナーでした。
このあとは、海乃美月さん中心にスパニッシュ。
大きな赤い布をスカート風に男役さんたちが操り、真ん中の海乃さんの均整の取れた腕の筋肉が美しかった〜。
この布、お稽古場と本番では布が違っていて、本番の布で場当たりしたら、大きな風船(たぶん気球?)のように上に上がっちゃったという話を海乃さんがMCコーナーで仰っていました。月城さんにはイマイチ伝わらなかったよう。(私は思い描いて、可愛すぎて笑っちゃいました)
スカートが外されると、娘役達が登場。
赤い扇子の開く音と開きがビシッと決まり、格好良いのなんのって。
特に、最後、海乃さんの前に出てポーズ取る天愛るりあさんが格好良かった!
このコンサート、娘役の場面が多くて、本当にありがたいです。
鳳月さんが赤のボレロ衣装で登場、月城さんも加わり、ボレロ。
そして、男役たち全員でジャズ。
激しい振り付けに釘付けでした。
格好良い!!!!
海乃美月さんの「Bonjour,Amour」
『グランドホテル』のボンジュールアムール。わ〜ん何年ぶりだろう!新人公演以来のボンジュールアムール。当たり前だけど、とても上手くなってる。
あの場面が蘇ります。
月城かなとさんの「愛はるかに」
数々のジェンヌさんが歌われてきた「愛はるかに」。胸に染み入りました。
月城かなとさんと海乃美月さんで「Cheek to Cheek」
お洒落。
「踊ろう」「ええ」もう映画のワンシーン。
フィナーレ「G.O.A.T」
毎回G.O.A.Tの振付レクチャーしてくださり、私密かに練習もしたんですが、我々 右手にペンライト、左手にオペラグラスなもんで、手振りはむずかしいのですよ。
ペンライト2本も3本も持ってる人いるしね。
ラスト・ソング
月城かなとさん「銀の龍の背に乗って」(中島みゆき)
とてもとてもとても素敵でした。
自然に涙が溢れました。
アンコール
「Sing,Sing,Sing」出演者がグループで登場し、月城さんと絡みます。
このコンサート、最下級生まで出番多い!
皆楽しそう。
幕が降りるまでわいわいしていて、見たいところいっぱいで目が足りませんでした。
円盤化が今から楽しみ。
でも、海乃さんが歌った「Bonjour,Amour」は版権難しそう・・・。他はどうなのかしら。
さあ、そろそろ集合日かな。トップ退団時は退団者が多いことが。
今の月組大好きだから誰一人辞めてほしくないのですが、どうなるでしょう。
そして、チケット確保できるでしょうか。