舞浜アンフィシアター公演『Rain on Neptune』を7回(初日・千秋楽を含む)とライブ配信を観ました。
お芝居とフィナーレ。
とって~も良かった!!
フィナーレの選曲が凄く好みで、谷先生天才か!と思いました。
初日なんて、感動しちゃって、もう涙ものでした。
『Rain on Neptune』
ドラマティック・ショースペースってどんなの?と思っておりましたが、しっかりお芝居でした。
昔昔(舞台はずっと未来の世界で、昔昔といっても現代よりは未来の世界。でも今の世界の情勢を見ているとそんなにみらいではないのかもとゾッとします)のノートルダム寺院での少年時代のシャトー(蘭尚樹)とベルメール(海乃美月)から現在の宇宙船上にいるシャトー(月城かなと)が回転しながら競りあがってくる時、蘭尚樹さんと海乃美月さんの歌声に月城さんの声が重なっていくのがとても素敵でした。
物語が進んでいく中で、少年時代のシャトーとベルメールに何があったのかわかっていく構成も素敵で特にベルメール→トリトン(鳳月杏)→シャトーと歌い次がれる雨(Rain on Neptune)の歌が素晴らしかったです。
フィナーレの選曲がこれまた素敵で、もうね、優勝!というくらい曲の繋がりや歌・振り付けが良く、主演から下級生に至るまで見せ場もあり、眼福耳福。(フィナーレの感想は感想②で)
個々感想
【トレジャーハンターチーム】
シャトー・ド・カロー◆ 月城かなと
素敵すぎやしませんか?!
過去を思い出している少年シャトーとベルメールの場面での何とも言えない顔つき、深い声音、仲間といるときの楽しそうな表情、一つ一つがとても素敵でした。
ピック♠️ 夢奈瑠音
元宇宙警察。お顔が小さく、しっかりした衣装とのバランスが良く格好良い。初めて宝塚を観た子が、恋してました。
シャトーとどのようにして仲間になったのかなぁ。
トレフル♣️ 英かおと
シャトーが大好きで明るくムードメーカーの天才ハッカー。
宝塚で若者ハッカーというのはこのような出で立ちになるのでしょうか?
毎日靴下を代えていてライブ配信では足元が映されました(笑)
英かおとさんを観ているとこちらが幸せになるんですよね~。
トレフルは、シャトーとの出会いが歌われるので良いですね。だから、そんなちシャトーのこと好きなのね。と、わかります。
クール♥️ 彩みちる
アンドロイドのクール。彩みちるさんにぴったりのお役でした。
夢の複雑さに「わかりませんね~」と言う台詞とポーズ、アンドロイドだ~!!とわかる演技。可愛いくってチャーミングでよくぞ月組にいらしてくださいました!
<シャトーの心情をダンスで表現する二人>
スターライト(シャトーの光) 彩音星凪
シャドー(シャトーの影) 菜々野あり
お二人のダンスが見事で、とっても素敵なの。
台詞がないのが残念だけど、お二人だからこその表現力はお見事でした。
【シャトーの過去】
シャトー(少年) 蘭尚樹
窮屈な生活の中だろうに、天真爛漫でベルメールが大好きで、成長して月城かなとさんのシャトーになるのがわかる運動神経あるんだろうなの走り方やベルメールに対しての一途さを感じました。
ベルメール 海乃美月
シャトーを包み込むような優しさ、姿も美しいが「心が美しい」とシャトーが言っているとおり自分のことより常にシャトーや世の中の人が少しでも幸せになることを願っている。そんな暖かな心を感じるベルメールでした。
プランタン 春海ゆう
この役は、どんな役なのだろうと思っていたのですが、サーカスの団長でした。
ベルメールの歌を聞き、これは金儲けになると孤児院からベルメールを買い、サーカスに連れていくのですが、その時最後にベルメールにシャトーと話をさせてと言われたとき、一瞬めんどくさいな~みたいな態度をとるのですが、ベルメールを見て「少しだけだぞ」と話すのを許すのですが、すっごく悪い人でははいのだろうなと思いました。天使のようなベルメールを見てグラッとしたのでは?と勝手に解釈。
【海王星】
トリトン 鳳月杏
正体は、禁じられているクローンを研究し地球を追放された科学者アブリコ。
クローンを研究したのも愛する妻リュミエールを汚染された雨で亡くしてしまい、永遠の妻への愛を保つため。
そのクローンの技術を使い、宝石に意思を持たせ人間のような姿に。彼らの仕事は、歌うこと、踊ること、ダイヤモンドを運ぶこと。
トリトンの夢の世界を作り上げること。
そして、妻リュミエールのクローンは、ネプチューンと名付け氷の女王とし存在させている。
地球にいつか仕返しをしてやると言っていますが、ネプチューンには、綺麗な地球の話を聞かせている。ネプチューンにコピーできなかったリュミエールの心を、芽生えさせたかったのかな。
ネプチューンは、自分の妻でもあり娘でもあると言っていることから、ネプチューンはトリトンにとっての安らぎの対象で女神的な位置なのか。
鳳月杏さんの海王星の王としての存在感と妻への愛の深さが切なく、月城かなとさん、海乃美月さんとのバランスが良く、月組にとって大切な方だなぁと改めて思いました。
ネプチューンにリュミエールの記憶があったことを知った時の表情は、なんとも言えませんでした。泣いたよ私は。
ネレイド 光月るう
ラリッサ 白雪さち花
たぶん、科学者アブリコの助手だったんだろうお二人、台詞は少ないですが、トリトンに心酔している様子がわかりました。
ネプチューン 海乃美月
トリトンが作り出したトリトンの妻リュミエールのクローン。
自分はトリトンを喜ばすためだけの人形だとそれだけを考え、氷の城でリュミエールが好きだった歌を歌って過ごしている。
でも、シャトーと出会い、心の氷が溶けたのか、リュミエールの心が目覚め始めた。
最初の登場の表情がなく体温も感じない美しさ。シャトーに感化されていくのがわかるような少しづつ体温を感じるようなダンス。
そして氷の城でシャトーにみせる心を感じる表情。海乃美月さんの細かな演技が心を打ちました。
地球に行きたい気持ちをトリトンに話すネプチューンは妻リュミエールだったし、
ラスト、シャトーに「笑顔」のことを言われた時のネプチューンは、きっとトリトンの娘でベルメールに近いのでしょうね。
その他、<宝石たち>も皆 個性的で、
リーダー格のアレキサンドライト 千海華蘭、オパール 佳城葵は、千海さんはてきぱきと、佳城さんはおっとりと、色を出していました。
ガーネット 妃純凛・ 春海ゆう
アメシスト 麗泉里・瑠皇りあ
エメラルド 咲彩いちご・ 朝陽つばさルビー 桃歌雪 ・ 空城ゆう
トパーズ 美海そら・ 柊木絢斗
サファイア 白河りり・一星慧
アクアマリン 一乃凜・真弘蓮
ダイヤモンドのかけら 爽悠季 ・月乃だい亜 ・七城雅・槙照斗・奏羽美緒・水城あおい・涼宮蘭奈・天つ風朱李・華羽りみ
瑠皇りあさん、美しかった~。
【公演解説】
ドラマティック・ショースペース
『Rain on Neptune』
作・演出/谷 貴矢
海王星ネプチューンに降る、ダイヤモンドの雨。それは海王星の月、トリトンから、青く輝く氷の惑星へと贈る、ラブレターであるという。
そんな噂を聞きつけ、伝説のトレジャーハンター、シャトー(月城かなと)が海王星にやってきた。激しい嵐と冒険を求める彼だったが、降り立った先は数多の宝石と音楽に溢れる、美しき夢の世界であり、意外な歓迎を受けてしまう。月の王トリトン(鳳月杏)は、戸惑うシャトーに二つだけ条件を提示する。一つは、ダイヤモンドにだけは手を出さないこと。そしてもう一つは、氷の女王、ネプチューン(海乃美月)に恋心を抱かないこと。それさえ守れば、ここにいつまでもいてよいと言う。遠い遠い故郷、フランスを想起させる追憶のチューンに乗せ、不思議な住人達と冒険を忘れ安らかな時を過ごすシャトー。だが、雨の彼方に浮かんでは消えるネプチューンの美しい姿に、次第に心惹かれていってしまう。恋が、雨を嵐に変えていく。