先日の記事に関連して新たな気付きと発見が。


リハビリの在り方に対する日米間のカルチャーギャップは巨大とも言えると思うのですが、今日はそういうことではなくて、そもそもの歩行という活動の大きなギャップについてです。


もはや日本に住んではいないし、アメリカに住んでいるという事実を考えるなら、端的には問題にならないという見方もあるかもしれないですが、私にとっては大問題なのです。


私の危機感がイマイチ担当PTのマイクに通じていないような印象がずっとあるのです。彼は私の脚の筋力の左右差の大きさ、右脚の弱さをもうちょっとなんとかしないとマズいという危機に気付いてくれたのではあるけれど。


リハビリを開始した昨年の11月、毎日2マイル(約3.2キロ)を歩くようにしていると言う私に、彼は「お、それは良いね👍」と少し驚きさえしました。単純に私は片麻痺のことを考えれば上等という意味だろうと解釈していたのですが、ここに来て必ずしもそうではないことに気づいたのです。


なんと、私が昨年11月の時点で歩いていた距離はアメリカ人の1日の平均歩行距離と同じだったのです‼️ それを私が歩いて疼痛が出ると訴え『股関節の使いすぎ』という診断が下るのは、ある意味で当然の成り行きということになる😲


Medicine &Science in Sports &Exerciseのリサーチによると、万歩計を2日間つけてもらってその平均値を出した結果、アメリカ人は5117歩、西オーストラリア人は9700歩、スイス人は9650歩、日本人は7168歩であったそうです。1万歩で5マイルだそうなので、2マイルを歩いていた私はほぼ一般的なアメリカ人の平均歩行距離を満たしていたわけです。


東京にいた頃の私の1日の歩数はだいたい7000〜9000歩だったので、5000歩ほどで股関節に痛みが出てそれが酷使の結果だと言われたら、大ショックもいいとこ大ショックです😨 こんなにも歩けなくなってしまったのかと危機感を抱くのは当たり前。これをマイクは理解出来なかっただろうな、、、(これは今後の生活のことがあるので最終回に言及するつもり)。


料理でキッチンに立っているのが辛い、股関節と腰の痛みが耐え難く5分毎に座らないといけないという私の訴えも、最初はピンと来ていない印象があったのですが、すぐにその理由がわかったので「フィオナのキッチンにはベーキングはほぼ皆無です!煮物が中心なので、焦げないようずっと鍋の前に立っている!!」と訴えて分かってもらえました。アメリカはオーブン料理が多いですから、終始キッチンで立ってる必要性はないのです。


こういうちょっとした習慣の違いが症状に影響し、リハビリする時の視点に影響するのです。今回の経験でそれが分かりました。将来、何かで再びリハビリすることがあれば、こういった点をセラピストに伝える必要がありますね(マイク先生に戻るのが手っ取り早いですが)。



今回のリハビリは、これまでと違って痛みに対するものだったのですが、これが一番大変でした。今後は後遺症の疼痛管理をもう少し丁寧にしていかないと、ややこしくなるばかりなのが分かりました。マイク先生が勧めるように、まずはかかりつけ医と相談してペインクリニックなり、TBIリハビリなりで対応していかないとです。日本にいた時はもっと疼痛管理が出来ていた。街のかかりつけ医の専門が神経内科だったのが幸運でした。日本は簡単に点滴治療が受けられますしね。こっちに来てから週1での点滴が無くなり、トラマールも長期服用はペインクリニックでないと処方出来ないとか、整骨院もなく、医療費をケチりまくりこれまではなんとか自分の体内の貯金でサバイバル出来てたのですが、いよいよそうも行かなくなって来ました。


ダーリンがいつも、医療はその国の文化を反映すると言うのですが、確かにアプローチが違うし状況によっては生活習慣の違いによる誤解や無理解が浮き彫りになる、、というのがわかるようになって来ました。