たゆたううた -19ページ目

すれ違う夜景

摩天楼の中にあなたがいて


駆け抜ける急行電車に私がいて


通過駅
としての今を追い抜いていった


闇に浮かぶ一つの輝きが
すれ違うまで


またね


またね

時の狭間に並び立つ今

さあ
空の途切れるところまでいこう
きっと途中には
山があって
川もあって
森があって
沼もあって
谷があって
風もふいて
雨がふって
嵐もあって
冬があって
雪もふって
夏があって
日も照って
咽も渇くしお腹も空くけど
この足の動く限り力の限り
目指した先に全てを見たい

さあ!

春の雪 光の行く先

風に舞う花びらは雪のようで、
それは光に包まれて輝きながら、
果てしない空へ吸い込まれていった。

このどこまでも透明で遠い大気の先に、
さらに遠く透明な暗黒があるなんて、
今の僕には想像もつかない。