甲府市議会で基本条例案がまとまり、公表されました。

 

2020年7月に議長に選出された兵頭顕司氏が、議長選の公約に基本条例づくりを掲げたのがきっかけとなったそうです。甲州市を省みると、議長になろうとする議員の公約を聞く機会さえもない状況です。この一歩さえ示せていない状況は、大きな遅れと言わざるを得ません。

 

そして、条例案冒頭には、「二元代表制のもと市長等と善政競争し、もって、市民の誰一人置き去りにすることのない社会の実現と、市民福祉の向上に寄与することを目的とする。」という一文が入り、市長を始めとする執行機関と、市民福祉の向上のために、政策の競い合いをして、高めていく、より良い市政目指すコトを明文化して強い意思を示しました。

 

また、議事議決機関として、議会や議員に市民の意向を反映した政策立案や、市民世論を背景とした議員間の討論を、積極的に進めるよう求めることも明示化されました。その上で、言いっ放しではなく、議員の意思を集約して市政に反映していくこととしています。

 

重要な例として挙げられているのが、決算審査からの政策サイクルです。つまりは、決算審査時に付された意見や考えを提言としてまとめ、次年度予算への反映を求め、それを担保するために予算審議時に提言の反映状況を審査する、ということです。

 

このようにいくつかの例を挙げただけでも、甲府市議会基本条例案の出来がいいことが感じられます。さて、甲州市議会に立ち返ってみると、私自身、結果が残せていないことに、苛立ちを覚えています。

 

結果を残せていない提言事項として

①立候補制の議長選挙を実施し、候補者の所信を踏まえた議長選出を目指す

②事業ごとに予算を確認し、財源と支出内容を見通して評価する。そのために必要な資料の提供を求める

③予算案、条例案について、可否だけでなく、議員間討議を経て、積極的に修正などの提言をまとめ、反映されるよう求め、確認していく。例えば、決算審査→審査意見のとりまとめ→次年度予算内容への反映→予算審議時の確認、
 

などを議員当選時(4年まえ)から訴えてきましたが、正直言って何も実現していません。お恥ずかしい限りです。諦めることなく、実現できるよう強力に同僚議員に伝えていきたいと思っています。

 

甲府市議会基本条例案が策定されたことで、さらに火が付きました。私たち甲州市議会議員の選挙が11月14日決定されたことで、今期のリミットもはっきりし、今期での目途を明確にしていかなければならない、それなら端緒だけでも掴んでおこう、となれば、遅れていた甲州市議会の基本条例策定作業も加速するのではないかと考えています。