「あ、輪違屋さん、こんにちは。」
「あんさん、『藍屋』はんとこの新造はんで、確か…蓉子はんやったな。これから稽古にいかはるんやね。」
「はい!暑いので、輪違屋さんもお身体お大切に」
島原一の置屋の主の来訪に『藍屋』の楼主、藍屋秋斉が、急いで出てくる。
「いやぁ、『藍屋』はんが、けったいな娘を預かって新造にしたて聞いた時、わては随分心配したもんやけど…『藍屋の新造の蓉子は、ええ妓や』と、えらい評判になっていはるよって、一度会いたい思うて寄らして貰いましたが…旦那衆の気持ちが解りました。」
輪違屋の楼主に茶菓をすすめながら、藍屋秋斉も
「へえ。最近は着物も着られへんおかしな子ぉどしたが、この世界で決める、と決めたら必死で姉さんや朋輩らぁに着いて行くようにしています。」
輪違屋の楼主は言わなかったが、一番変わったのは、『藍屋』の楼主である藍屋秋斉その人であった。
柔らかな物腰をしていても、何処か『壁』があった楼主の心に、夏の暑さを忘れさせる様な、『人らしさ』を、あの蓉子という娘から与えられてい
る…その事 に、輪違屋の楼主は、ほっとしていた。
…チリン…
風鈴に吊るした短冊が涼しげに揺れていた。
「すぐに退院してくる」
そう思っていた父親。
もう2ヶ月は入院している。
父は、31年前に発症した腎臓癌の為に、右側の腎臓を摘出して、何回も転移を繰返し、この5月に左の腎臓と膀胱を摘出した。(後に摘出した臓器からは癌細胞が発見された)
父の癌の原因は、20代に勤務していた会社で扱っていた塗料に入っていた発癌性物質。
労災認定を会社側に認めて貰う為に、父はその因果関係を自分で調べたり、労災に詳しい弁護士さんを紹介されたりして、労災認定を受けた。
父の腎臓癌については、労災認定がおりたために、治療費は取られない。
けれど、今、人工透析を受けるにも血管が細すぎて
人工血管を体内に通す手術を受け、付けた右腕は、パンパンに腫れている。
馬車馬の様に、走り回って来た父は、早く退院したくて、毎日見舞いに行く母にイライラをぶつける。
それを、私が敏感に受けとめて、発熱したり拒食症状を起こしてしまう。
介護…まだまだ先の事だと思っていたが、身近に迫ってきている。
また、私が精神的に一番不安定だった頃、支えてくれたのは、両親。
出来る限りの事はしたいと思っている。
そんな状態なので、なかなか、お話の続きが書けない。書けない事がストレスにならない様に、少しずつ、書いていきたいと思っている。
そう思っていた父親。
もう2ヶ月は入院している。
父は、31年前に発症した腎臓癌の為に、右側の腎臓を摘出して、何回も転移を繰返し、この5月に左の腎臓と膀胱を摘出した。(後に摘出した臓器からは癌細胞が発見された)
父の癌の原因は、20代に勤務していた会社で扱っていた塗料に入っていた発癌性物質。
労災認定を会社側に認めて貰う為に、父はその因果関係を自分で調べたり、労災に詳しい弁護士さんを紹介されたりして、労災認定を受けた。
父の腎臓癌については、労災認定がおりたために、治療費は取られない。
けれど、今、人工透析を受けるにも血管が細すぎて
人工血管を体内に通す手術を受け、付けた右腕は、パンパンに腫れている。
馬車馬の様に、走り回って来た父は、早く退院したくて、毎日見舞いに行く母にイライラをぶつける。
それを、私が敏感に受けとめて、発熱したり拒食症状を起こしてしまう。
介護…まだまだ先の事だと思っていたが、身近に迫ってきている。
また、私が精神的に一番不安定だった頃、支えてくれたのは、両親。
出来る限りの事はしたいと思っている。
そんな状態なので、なかなか、お話の続きが書けない。書けない事がストレスにならない様に、少しずつ、書いていきたいと思っている。

