Csillaのバイト先の先輩にご馳走していただきました。「イートインを自由に使って、涼んでいきな」とのことで、お言葉に甘えてコミュニティ政策学会の学会誌をのんびりと読みました。


 学会誌20号の自由投稿論文である、池山敦(皇學館大学准教授)「津波被災地域自治会再建に関する調査報告 ― 宮城県山元町の津波被災6地区住民調査より」は特に面白かった。


 宮城県山元町を調査対象とし、震災後の地域自治活動の再興に関する議論がなされています。地域自治活動の参加要因と不参加要因を差し引きすることで「凝集性」という概念を提示されています。


 ちなみに、コミュニティ政策学会は、2002年に誕生した学会であり、実は私と同い年なんですね。7月の上旬には、京都大会が開催予定であり、私も参加する予定です。



 BOOKOFFにて古本を眺めていると、西山康雄・西山八重子(2008)『イギリスのガバナンス型まちづくり』という書籍に出会いました。私の現在の研究テーマとも関連性があるかもしれません。古い本ですが、またひとつ必読図書が増えました。



 さて、本日は東京都議会議員選挙、選挙戦最終日。国立市、府中市、多摩市を中心に選挙戦をウォッチしています。まずは、聖蹟桜ヶ丘駅にて、自民党所属議員の演説会に参加しました。


 こちらの写真は開催時間の1時間前に撮影したもの。30人近い警察官とSPが周辺の警備と、バリヤードの設置を開始。護送車が2台停まっていて、なかなか物々しい光景でした。



 別の建物から撮影したもの。別の建物への連絡通路も演説会場に近い側半分を三角コーンで通行止めにして警備。市民生活と選挙戦、警備の両立の難しさも感じるところです。






 東京都議会の重鎮、こいそ明氏。選挙区は南多摩であり、1997年の初当選から、数えて6期当選(なお、2017年選挙にて落選、2021年選挙にて再選)している。熱心な岩盤支持者とも言える方々が会場には多く見受けられた。参加者は40名程度であり、豪華な応援弁士が駆けつけている割には少ない。


 また、都議会自民党において発生した収支報告書不記載問題にて、こいそ明氏も65万円の不記載が発覚している。この件が関連しているかどうか分からないが、率直な感想としては、これまで以上に厳しい選挙を強いられているのではないかと感じた。73歳という年齢も少なからず影響しているだろう。



 南多摩選挙区は定数が2人であり、5人の候補者が立候補している。現職は遠藤ちひろ氏(都ファ)とこいそ明氏(自民)である。藤原マサノリ氏は保守系無所属としている。


 現職の遠藤氏は、2011年の多摩市議会議員選挙にて、初当選を果たし、政治家としての歩みを進めた。当時はみんなの党からの出馬で新人でありながら、2位と1,300票以上の差をつけて、5,334票でトップ当選を果たしている(当時35歳)。


 藤原氏(当時44歳)は2003年の多摩市議会議員選挙にて当選し、以来6期連続当選である。2015年、2019年、2023年の選挙では、いずれもトップ当選である。なお、2023年選挙では、自民党から無所属になっている。


 個人的な見方としては、実質的には、渡辺純平氏(再生の道)を除く4名での選挙になると考える。遠藤氏がトップ当選、こいそ氏・藤原氏・岩佐氏で横一線といったところだろう。いずれにしても、日曜日の投開票が楽しみだ。




 続いて府中市選挙区に移動。同選挙区の定数は2人で5人が出馬している。現職は、増山あすか氏(自民)、小山くにひこ氏(無所属)である。選挙演説や街頭活動を見る限り、ほぼ確実に現職が再選するだろう。


 小山氏は2003年に27歳で府中市議員選挙にて初当選された。当時は民主党所属であった。2009年に都議会議員選挙に出馬して48,013票で大差をつけてのトップ当選。2021年からは無所属になっている。


 これまで様々な選挙を見てきたが、①「マイク納め式」ではなく「打ち上げ式」、②「がんばろー!」ではなく「勝つぞー!」であるとか、違いが見られて楽しかった。日曜日の投開票が楽しみだ。


 最後にひとつ苦言を呈したい。「再生の道」は政党としてのガバナンスを強化どころか構築する必要があるだろう。尤も、私は石丸市長時代から彼には懐疑的であり、単なるポピュリストである、彼自身が「政治屋」であると考えてきた。議会という「仮想敵」を作りあげ、「対立」構造を明確にしていく政治姿勢には、共感できない。




 その後、健さんと数ヶ月ぶりに酒を酌み交わした。私は11杯を飲み、店員さんもびっくりしていた。社会保障、国防予算、米国政治、米、関税、経済政策などありとあらゆる分野の議論を交わした。まさに激論であった。16時に聖蹟桜ヶ丘駅で合流して以降、22時30分まで語り続けた。



 お互いに支持している政党・政策や親和性のある政党・政策が必ずしも一致しているわけではない2人だ。だが、「愛する日本をよくしたい」という根底の部分では完全に一致しており、ゆえに対立することなく互いに議論ができる。良き出会いに感謝、感謝である。